• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 研究成果報告書概要

歯周炎の発症と進展に関する疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454476
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 保存治療系歯学
研究機関昭和大学

研究代表者

長谷川 紘司  昭和大学, 歯学部, 教授 (70014024)

研究分担者 須田 玲子  昭和大学, 歯学部, 助手 (90175414)
鈴木 基之  昭和大学, 歯学部, 講師 (10138414)
研究期間 (年度) 1992 – 1994
キーワード歯周炎 / アタッチメントレベル / ポケットデプス / 歯周病原性菌 / 疫学的研究
研究概要

歯科医療低普及地帯に住居する、10才から44才までの農民546人(男239人、女307人)を被験者として、三年間にわたり、以下の調査項目について行った。調査は全被験者の片顎の全残存歯とし、調査項目は歯周ポケット深さ(PD)、アタッチメントレベルの計測(AL)、歯肉炎症指数、リテンション指数について、1歯6部位、プラーク付着指数、歯石沈着指数は1歯2部位についてそれぞれ計測した。また、初年度(平成4年)と2年度(平成5年)には歯周病原性菌であるPorphyromonas gingivalis、Treponema denticolaの特異酵素をマーカーとして酵素活性法による細菌学的診断(Periocheck)を代表歯にて行った。被験農民の生活習慣を調査するために生活状況、口腔清掃習慣、口腔内症状の有無、歯周病に関する認識度に対するアンケート調査を行った。
その結果、それぞれの年度の再診率は94.65%、92.59%であった。初年度の平均PDは、10代男2.37、女2.34、20代男2.48、女2.51、30代男2.79、女2.69、40代男2.88、女2.74mm、平均ALは、10代男0.66、女0.64、20代男1.41、女1.11、30代男2.52、女2.04、40代男3.24、女2.51mmであった。二年間でPD、ALともにほとんど変化が見られなかったが、PDに比べてALが悪化する割合の方が高かった(PD 0.53%,AL 2.51%)。PDの悪化は、隣接面に多くみられた。アタッチメントロスは25才以降で急激に増加し、特に上下顎大臼歯の中央、下顎前歯部に多く観察された。また初年度のPDを4mm未満と4mm以上に分けた場合、4mm以上のPDを有する部位の方がアタッチメントロスを起こす割合が高かった。
Periocheck陽性者率は初年度71.4%、二年度80.2%であった。二年間にわたるPeriocheckによる判定結果の推移を改善、不変、悪化の三群に分類したところ、それぞれ19.7%、56.3%、23.9%、であった。悪化群ではPDの深化が認められ、歯周炎の進行と細菌の役割との間に興味ある知見が認められた。

URL: 

公開日: 1996-04-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi