口腔内6自由度顎運動測定器の性能向上と応用に関する研究

1994 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 04454487
• 研究機関: 徳島大学
• 研究代表者: 坂東 永一 徳島大学, 歯学部, 教授 (00014168)
• 研究分担者: 郡 元治 徳島大学, 歯学部, 助手 (50253216) ; 鈴木 温 徳島大学, 歯学部, 助手 (80196790) ; 池田 隆志 徳島大学, 歯学部, 助手 (30193204) ; 藤村 哲也 徳島文理大学, 工学部, 講師 (80219047) ; 中野 雅徳 徳島大学, 歯学部, 助教授 (30136262)
• キーワード: 顎運動測定器 / 6自由度顎運動 / 下顎運動

研究概要

診療支援能力が高く,日常臨床で容易に使用できる6自由度顎運動測定解析システムの開発研究を行い,以下の成果を得た。
1.コンパレータとアップダウンカウンタによる位相検波器を使用した上顎6自由度・下顎6自由度時分割磁気位相空間方式顎運動測定器の試作を行い検討した結果,磁気位相空間方式で所要の性能が得られうることが判明した。
2.一辺180cmの大型の立方体空心コイル磁気位相空間を作製し,リニアリティが良好なことと,360度回転を含む任意の運動が測定できることを確認した。
3.磁性合金をコアに使用したチェアサイドタイプのディジタル制御磁気位相空間とFFT位相検波器を作製し,被験者について顎運動測定を行った。
4.口腔内用センサコイルを試作して測定を行い,口腔内顎運動測定器の製作が可能であることを示した。
5.高精度顎運動測定器の場合には,18〜24bitの高分解能A/D変換器を使用して,64bitデータ処理装置を用い,1024〜8192point多点FFT処理を行えば良いことが示された。
得られた成果は日本補綴歯科学会,日本磁気歯科学会等で発表した。本研究により基礎的問題についてはほぼ解明できたので今後は実用化に向けての研究に取り組みたい。

研究成果

• [文献書誌] Hideo Tanaka: "Three dimensional reconstruction of temporomandibular joint osseous components using tomography a and analysis of condylar movements with six degrees of freedom" Dentistry in Japan. 30. 74-79 (1993)
• [文献書誌] Akemi Takai: "Evaluation of three occlusal examination methods used to record tooth contacts in lateral excursive movements" The Journal of Prosthetic Dentistry. 70. 500-505 (1993)
• [文献書誌] 竹内 久裕: "6自由度顎運動測定器による下顎切除患者の顎口腔機能評価" 顎顔面補綴. 16. 63-76 (1993)
• [文献書誌] 坂東 永一: "下顎運動から見た診査・診断-現状と将来展望-" 日本歯科医学会誌. 13. 116-120 (1993)
• [文献書誌] Akemi Takai: "Comparative study on reproducibility of three occlusal examination methods" 四国歯科学会雑誌. 7. 39-47 (1994)
• [文献書誌] Motoharu Kori: "Development of six degree of freedom jaw tracking device utilizing two magnetic fields in quadrature phase and measurement of jaw movement" Dentistry in Japan. 31(in press). (1994)