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1992 年度 実績報告書

下顎位の変化が全身の運動機能に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 04454492
研究機関日本歯科大学

研究代表者

森田 修己  日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (40060438)

研究分担者 北沢 宗敏  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (20224959)
榎本 友彦  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (70168798)
小司 利昭  日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (30178264)
キーワード誘発筋電図 / H波 / 尺側手根屈筋 / 橈側手根屈筋 / 握力 / 咬筋筋活動 / 咬みしめ / 下顎位
研究概要

被験者は正常健康成人を選んだ。誘発筋電図の検出は筋電計(サファイア2M)を使用して尺側手根屈筋と橈側手根屈筋に円盤電極を3cm間隔で装着し、持続0.2〜0.5ms、0.2〜0.5Hzの電気刺激を尺骨神経(上腕骨内側上顆の神経溝)、正中神経(前肘部)に経皮的に与え、H波の検出を試みた。記録された波形がH波であるか否かを確認するために単一刺激による刺激強度に伴う反射の潜時・振幅などを定性的・定量的に検討した。その結果、下顎安静位ならびに咬みしめ時における上記2筋の安静時においてはM波は検出できたがH波は同定できなかった。このことは、上記神経ではGIa線維とa線維の刺激閾値が近接していることによるものと考えられる。そこで腱反射、筋緊張の亢進時にはH反射が見られなかった筋群にもH波が著明に出現することが確認されていることから、Finger dynamometeを用いて尺側手根屈筋、橈側手根屈筋を収縮させた状態でH波の検出を試みた。その結果、H波の発現を確認した。今後は顎機能とH反射との関連性を検索する必要がある。
次いで、顎口腔系と全身機能との関連性を明らかにするために握力(屈指力)発揮時の両側咬筋EMGを表面電極で導出し、サファイア2Mにて導入して演算処理を行い、咬合条件が握力および咬筋EMGに及ぼす影響を検討した。その結果、握力発揮時の咬筋筋活動量は最大咬みしめ時の筋活動の7〜120%であり、握力発揮時に咬みしめを自覚している被験者では30〜60%、歯の接触を自覚していない被験者では7〜12%であった。しかし、握力は咬合条件によって著明な増減を示さなかった。これらの現象から握力発揮時の咬筋では、不随意的同時放電が生じて下顎位が固定・維持されていることが推察される。したがって下顎位の固定・維持が全身運動に及ぼす影響を明らかにする必要があると考える。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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