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1992 年度 実績報告書

シェーグレン症候群における唾液腺の機能低下の機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 04454494
研究機関北海道大学

研究代表者

福田 博  北海道大学, 歯学部, 教授 (30001019)

研究分担者 大森 桂一  北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (40125290)
斎藤 徹  北海道大学, 歯学部, 助手 (10178494)
キーワードシェーグレン症候群 / 唾液腺機能
研究概要

厚生省の診断基準によりシェーグレン症候群(SS)と診断された154症例の患者を対象として、SSにおける唾液腺機能低下の機序を検索した。これらの症例中唾液腺にSSを示唆する病理組織学的所見を認め症例では、唾液分泌量が健常人と比較して有意に低下していた。しかし、唾液腺に明確な組織学的所見を認めなかった症例でも、SSを示唆する組織学的所見を認めた症例と同等の分泌量の低下を示した。以上の結果は、SSに特徴的と考えられている病理組織学的変化が必ずしも唾液腺の機能低下と関連しないことを示すものと考えられる。
本年度は、病理組織学的検索に加えて、SSにおける唾液腺機能の低下と免疫学的検査所見およびウイルス感染との関連も検索した。上記の症例中、唾液分泌量の著明な低下を認めた14症例の血清RF、抗核抗体、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体の陽性率はそれぞれ62%、83%、23%、0%であった。唾液分泌量とRFおよび抗核抗体の陽性率との間に関連が認められたが、抗SS-A抗体および抗SS-B抗体との間には明確な関連は認められなかった。他方、口唇腺および耳下腺の試験切除標本より病理組織学的にSSを示唆する所見が認められた29例の凍結材料よりgenomic DNAを抽出し、PCR法によりサイトメガロウイルス(CMV)の検出を行った。29例中6例にPCR増幅産物がエチジウムブロマイド染色で確認された。現在、Southern法により増幅産物がCMVと相補性を有するか否かの確認を行っている。今後、In situ hybridizationおよび免疫学的検索を加えて、CMV、EBウイルス等の感染とSSの発症機構との関連について検索を行う予定である。
本年度のウイルス学的検索において、シークエンスシングルゲル泳動装置等の設備備品および消毛品を使用した。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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