研究課題/領域番号 |
04454502
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
石川 武憲 広島大学, 歯学部, 助教授 (10049380)
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研究分担者 |
藤東 琢也 広島大学, 歯学部, 助手 (90201748)
池本 公亮 広島大学, 歯学部, 助手 (70193224)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 洞粘膜上皮の分化発育能 / 基底細胞の分化方向 / 培養細胞における線毛形成 / 洞上皮の偏平化生能 / 線毛運動の機序 |
研究概要 |
上顎洞粘膜細片をexplant culture法で培養し、特に基底細胞を推定させる類円形細胞は細胞極性を有して伸長し、伸長側に線毛を獲得し、線毛円柱細胞形態に成長・発育することがアクチンの分布・局在性から示された。また分化・発育方向をみると線毛円柱上皮細胞と偏平上皮細胞への2方向性に向かうことが細胞培養学的に判明した。洞上皮細胞は偏平化生能を有し、または偏平上皮になることは偏平角化に関する各種の細胞マーカーを用いて証明できた。この事実は上顎洞性癌が偏平上皮癌である証左となる。さらに、線毛運動発現の機序が明確となり、またこれまで問題とされていた異常線毛の発生機序を解明し得た。 平成4年および5年度の以上の研究結果は、別紙に示す学会やセミナーで口演および別添した論文により発表してきた。さらに発表しなければならぬ結果も得ているが、この間に得た実績を踏まえ、さらに発展させた形で公表する予定である。上顎洞線毛細胞の分化・発育に関する直接的証明のない現在、この点に関して、培養学的手法による解明が最も確実な手法であるが、これに臨床的に合目的な生物学的所見や観点を加えた各種の検討が必要である。以上の諸点につき、さらに新事験への考案を行っている段階である。
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