研究課題/領域番号 |
04454512
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
大野 康亮 昭和大学, 歯学部, 助教授 (30112725)
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研究分担者 |
今井 智子 昭和大学, 歯学部, 助手 (60260907)
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 助手 (50260906)
和久本 雅彦 昭和大学, 歯学部, 助手 (60220852)
松井 義郎 昭和大学, 歯学部, 助手 (10181687)
道脇 幸博 昭和大学, 歯学部, 講師 (40157540)
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キーワード | 遊離組織移植 / 口腔再建 / 術後機能 / 構音機能 / 咀嚼機能 / 嚥下機能 |
研究概要 |
再建例の術後機能の実態を明らかにするために、本研究では主観的評価法による成績の段階評価を行い、その結果の点数化を試みた。さらに客観的評価法として咀嚼機能ではATP吸光度法、嚥下機能では水のみテストを行い、前腕皮弁再建例の術後機能を多面的に検討するとともに、これらの主観的ならびに客観的評価法の比較検討を行った。また、遊離前腕皮弁などの各種遊離移植組織による中咽頭再建例に発音補助装置を応用し、装着前後の構音機能について検討した。 1.咀嚼、嚥下機能について:1)咀嚼機能(1)主観的評価では、第2群(中咽頭切除例)(咬度3.8)が最も良好で、次いで第3群(下顎切除例)(咬度3.1)、第1群(舌・口底切除例)(咬度2.9)の順であった。(2)客観的評価では、第2群(0.45Abs)が最も良好で、次いで第1群(0.41Abs)、第3群(0.33Abs)の順であった。 2)嚥下機能(1)主観的評価では、舌による食物の移送は、第3群(2.7)が最も高く、次いで第2群(2.0)、第1群(1.7)の順であった。(2)客観的評価では、第3群が3.4秒であり、他の2群より短かった。 これらの結果から、各段階を点数化し定量化した主観的評価と客観的評価を併用することにより、術後機能の定量的かつ多面的な評価が可能となり、その結果、再建症例の術後機能の実態を定量的に明らかにし得たものと考えられた。 2.構音機能について:発音補助装置装着前の発語明瞭度は、15.5%から73.0%(平均39.3%)であったが、装着後には38.7%から82.2%(平均61.2%)となり、平均21.8%の改善が認められた。 以上の結果から、補綴的発音補助装置は前腕皮弁再建症例と同様に腹直筋皮弁および空腸による中咽頭再建症例にみられる術後構音機能障害の改善にも有用であると考えられた。
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