研究課題/領域番号 |
04454517
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神山 紀久男 東北大学, 歯学部, 教授 (20013881)
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研究分担者 |
加納 能理子 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (10214496)
猪狩 和子 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (90125493)
山田 恵子 東北大学, 歯学部附属病院, 講師 (60125680)
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キーワード | レーザー / 歯髄細胞 / 賦活効果 / 硬組織形成能 / 象牙質 |
研究概要 |
当研究の目的は、レーザーの象牙芽細胞の硬組織形成能の活性化効果について検討することである。そこで次の2項目について実験を行った。 1、象牙芽細胞を分離培養し、レーザーを照射してその硬組織形成能変化について調べる。(in vitro) 2、ラットの臼歯の歯髄切断面にレーザーを照射し、dentin bridgeの形成状態を非照射のそれとの比較する。また、深在齲蝕にレーザーを照射した時の二次象牙質の形成量を非照射と比較し、生理的覆髄の可能性を検討すること。(in vivo) 実験進行状況 実験1、矯正治療上抜去を余儀なくされた幼若小臼歯の根尖を横断し、さらに矢状断した歯根を培養液中でorgan cultureし、象牙芽細胞の培養を試みたが、技術上困難なため不成功に終わった。そこで幼若な歯髄細胞で石灰化能を有する細胞を株化、培養し象牙芽細胞にかわるものとして実験に供するべく試行中である。一方、硬組織形成能を有する細胞として骨芽細胞が挙げられるが、マウス頭蓋冠由来の株化骨芽細胞(MC3T3-E1)にHe-Neレーザー(波長632.8nm、出力6mW)を照射し、その4日後、7日後の細胞内カルシウム濃度を測定した(CAF-110型)。その結果、照射4日後の細胞内カルシウム濃度は非照射のそれよりも高い値を示したが、7日後は両者間に差は認められなかった。このことはレーザー照射により骨芽細胞内へのカルシウムの取り込みが促進されたことを示し、さらに石灰化促進効果の可能性を示すものと考えられる 実験2、現在、ラットの臼歯に深在齲蝕を発生せしめるために、齲蝕原性飼料(Diet 2000)で飼育中であるが、93年4月末頃にレーザー照射の予定である。
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