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1993 年度 実績報告書

リン酸カルシウム系生体材料の培養細胞での分化誘導能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454518
研究機関大阪大学

研究代表者

祖父江 鎮雄  大阪大学, 歯学部, 教授 (60029973)

研究分担者 木下 昭弘  大阪大学, 歯学部, 助手 (50234315)
楽木 正実  大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60191681)
キーワードリン酸カルシウム / リン酸四カルシウム / 培養細胞 / 分化 / アルカリホスファターゼ
研究概要

これまでに、成犬犬歯髄細胞を分離培養することに成功し、この歯髄細胞のアルカリホスファターゼ活性がリン酸四カルシウム(4CP)およびリン酸四カルシムウ-クエン酸複合セメント(4CPC)で著明に誘導されるのを報告した。
本年度は、骨芽細胞様細胞株のうち代表的な細胞であるラット骨肉腫由来細胞株ROS17/2.8細胞およびマウス頭蓋冠由来細胞株MC3T3E-1細胞を用いて、各種リン酸カルシウムについて検討した。
ROS17/2.8細胞およびMC3T3E-1細胞を4CP、ハイドロキシアパタイト(HAP)、α-リン酸三カリシウム(α-TCP)およびβ-リン酸三カルシウム(β-TCP)とともに培養すると、ROS17/2.8細胞でALPase活性を比較すると4CP群は培養7日目および10日目で他のHAP群、α-TCP群およびβ-TCP群に比べ高い値を示し、DNA量とタンパク量も対照群に比べると少ないものの、他の群に比べ多かった。さらに、MC3T3E-1においても培養14日目、培養21日目において、ALPase活性を比較すると、4CP群は他のHAP群、α-TCP群およびβ-TCP群に比べ高い値を示し、DNA量とタンパク量も他の群に比べ多かった。
すなわち、イヌ歯髄、ラット骨肉腫由来細胞株ROS17/2.8細胞あるいはマウス頭蓋冠由来細胞株MC3T3E-1を用いて、各種リン酸カルシウムの生物学的活性を検討する本実験系は、in vitro実験系として有用であり、さらに、4CPは被験材料が細胞に物理的に障害を与えることなく、また、硬組織形成に関与する細胞を分化させる作用が最も強力であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 新谷誠康: "リン酸カルシウム,リン酸四カルシウム-クエン酸複合セメントが歯髄細胞に及ぼす影響" 小児歯科学雑誌. 32. 83-88 (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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