研究概要 |
前年度までに確立された歯質ミネラルの画像定量法を脱灰象牙質の評価に適用し、その実用性を評価した。 試料として人工的に脱灰したヒト歯根象牙質を用い、そのミネラル量を7日間の口腔内保持の前と後で比較した。その結果、脱灰深度が約56±4μm(±SD)から65±16μmへ16%増加し、ミネラル喪失量は約3,670±527ETa・μmへ52%増加することなど、画像定量法によりミネラル分布の変化が定量的に評価しうることを確認し、論文として発表した。さらに、ETaからミネラク濃度(vol%)への換算を試みた結果、一次回変換によりミネラル濃度画像の構築が可能であり、健全象牙質切片のMRに適用したところ、画像上でのミネラル濃度(vol%)計測値が、光学的なフィルム濃度に基づく成績とよく一致することを確認した。
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