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1993 年度 実績報告書

う蝕関連酵素に対する抗う蝕原性代用糖候補キシロシルフルクトシドの阻害機作

研究課題

研究課題/領域番号 04454524
研究機関国立予防衛生研究所

研究代表者

今井 奨  国立予防衛生研究所, 口腔科学部, 主任研究官 (80072958)

研究分担者 樋出 守世  国立予防衛生研究所, 口腔科学部, 室長 (60072906)
西沢 俊樹  国立予防衛生研究所, 口腔科学部, 主任研究官 (00072942)
キーワードキシロシルフルクトシド / 代用糖 / う蝕 / S.mutans / グルコシルトランスフェラーゼ
研究概要

スクロース類似体であるキシロシルフルクトシド(XF)がミュータンス・レンサ球菌のう蝕誘発に関連した酵素に対してどのように作用するかを明らかにすることと、XFのう蝕予防甘味剤として適性を検討するため研究を進めてきたが、これまでのところ、XFは多くの口腔内細菌によって資化されにくく、pH低下を起こしにくいことと、Streptococcus sobrinusのグルコシルトランスフェラーゼに対して拮抗阻害作用を示すことがin vitroの試験で明らかにされてきた。
本年度は、インベルターゼに及ぼす影響を調べたが、XF自身がインベルターゼによって部分的に分解されるため、本酵素の阻害剤としての役割は期待出来ないことが示唆された。また、ヒト口腔内におけるう蝕原性をウシ・エナメル歯片の脱灰度で調べるIntraoral Cariogenicity Test(ICT)で検討した結果、2%XF処理時の脱灰度は、対照のそれよりも有意に低く、XFは低う蝕原性であることが示唆された。しかし、2%スクロースと2%XF共存下での脱灰度は、2%スクロース存在下の脱灰度と有意差なく、XFの抗う蝕原性作用は示されなかった。次に、ヒト口腔内におけるXFの資化作用を内蔵電極法を用いた歯垢下pH測定によって検討した。対照のスクロース溶液によるうがいでは、5分後にはpHは4.0〜4.5に低下し、30分後でもそのpHは維持されたままであるが、XF溶液では、うがい直後にわずかにpHは低下するが、短時間のうちに回復し、30分後のpHは6.0〜7.3となった。したがって、XFはヒト歯垢内では資化されにくいことが示唆された。
今後、さらにスクロース代謝酵素に及ぼすXFの影響を検討すると共に、XFの代用甘味剤としての適性を追及していくつもりである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 今井奨: "ヒト口腔内におけるキシロシルフルクトシドのう蝕原性" 口腔衛生学会雑誌. 43. 460-461 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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