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1994 年度 実績報告書

う蝕関連酵素に対する抗う蝕原性代用糖候補キシロシルフルクトシドの阻害機作

研究課題

研究課題/領域番号 04454524
研究機関国立予防衛生研究所

研究代表者

今井 奨  国立予防衛生研究所, 口腔科学部, 主任研究官 (80072958)

研究分担者 西沢 俊樹  国立予防衛生研究所, 口腔科学部, 室長 (00072942)
キーワードキシロシルフルクトシド / 代用糖 / う蝕 / スクロース / ミュータンス・レンサ球菌
研究概要

スクロース類似体であるキシロシルフルクトシド(XF)は、Streptococcus sobrinusのグルコシルトランスフェラーゼ(GTase)を効率よく阻害し、その阻害機序が拮抗阻害であること、また、ヒトの口腔内におけるXFの発酵性を微小電極を内臓した装置を用いて検討した結果、ヒトの口腔内で代謝されにくいことを明らかにしてきた。本研究の最終年度である本年は、これまで調べられていないStreptococcus salivariusのスクロース代謝酵素の一種であるGTaseとフルクトシルトランスフェラーゼ(FTase)に及ぼすXFの影響についても検討した。BHI培地の上清より硫安沈殿、ポリバッファー交換体PBE94によるクロマトフォーカシングによって2種のGTaseと1種のFTaseを精製した。2種のGTaseの不溶性グルカン合成はデキストランT10存在下で促進された。その際XFが共存するとグルカン合成を拮抗的に効率よく阻害することが分かった。この結果は、S.sobrinusのGTase阻害様式と同一であった。一方、FTaseもXFによって拮抗的に阻害されることが分かった。ただし、XF自身も本酵素によってゆるやかに分解され、還元糖が遊離することから、XFはFTaseの基質になる可能性が示唆されたが、反応速度は本来の基質であるスクロースよりも遅く、スクロースと共存すると、結果としてフルクタン合成を拮抗的に阻害できることが示唆された。
以上のように、XFはミュータンスレンサ球菌のGTaseのみならず、唾液中に多数存在するS.salivariusのGTaseやFTaseに対しても拮抗阻害作用を示すことが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 今井 奨: "ヒト口腔におけるキシロシルフルクトシドの発酵性" 口腔衛生学会雑誌. 44. 434-435 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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