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1993 年度 実績報告書

ソマトスタチン受容体の構造解析と発現調節機構、ならびに臨床的意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454565
研究機関徳島大学

研究代表者

齋藤 史郎  徳島大学, 医学部・内科学第一講座, 教授 (40010368)

研究分担者 横越 浩  徳島大学, 医学部・内科学第一講座, 助手 (00253203)
板東 浩  徳島大学, 医学部・附属病院・第一内科, 助手 (60228690)
キーワードソマトスタチン受容体 / レセプターアッセイ / PCR-クローニング / 遺伝子発現 / 点変異
研究概要

ヒト胎盤膜より調製した膜分画より10mM-CHAPSを用いて受容体蛋白の可溶化を行った。標識ソマトスタチンと可溶化受容体のクロスリンクを行うと、SDS-PAGEでは複数のバンドを認め、ゲル濾過では660Kd以上の高分子として溶出された。次にヒト、ブタのソマトスタチン受容体遺伝子のPCRクローニングを行った。得られたプローブによるサザーンブロットで、ヒト1型受容体はEcoRIで20Kb,PstIで2.7Kb,BamHIで7Kbの一本のバンドを認め、ヒト2型受容体ではEcoRIで30Kb,PstIで11Kb,BamHIで30Kbの一本のバンドを認め、いずれもシングルコピー遺伝子と考えられた。ブタ遺伝子ライブラリーのスクリーニングにより得られたブタ2型受容体遺伝子は1107bpのopen reading frameをもち、369アミノ酸残基の蛋白をコードしていた。ブタ2型受容体は7カ所の疎水性領域を有し、7回膜貫通型のG蛋白共役受容体に属すと考えられ、この型の受容体に特徴的な第二細胞内ループのAsp-Arg-Tyr構造、Cys残基の配置ならびに糖鎖結合部位が認められた。受容体の発現の検討では、正常組織では1型受容体は胃、腸に、2型受容体は下垂体、大脳、リンパ球で高い発現を認めた。各種内分泌組織における検討ではバセドウ病甲状腺、甲状腺腺腫、甲状腺乳頭癌で2型受容体の強い発現を認め、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫で1型受容体の強い発現を認めるなど、受容体のサブタイプの発現は個々の症例により相違が認められた。腫瘍におけるソマトスタチン受容体遺伝子変異をSSCPとTGGEを用いて調べた結果、甲状腺腺腫1例、腺腫様甲状腺腫1例、甲状腺乳頭癌2例、副甲状腺腺腫1例、ACTH産生細胞株1例に移動度の異なるバンドを認め、塩基配列を決定したところ、2型受容体のコドン188にミスセンス変異が同定された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 藤中雄一: "各種内分泌腫瘍におけるソマトスタチン受容体の発現" 日本内分泌学会雑誌. 69. 776 (1993)

  • [文献書誌] 張辰宇: "各種内分泌腫瘍におけるソマトスタチン受容体遺伝子の解析" 日本内分泌学会雑誌. 69. 776 (1993)

  • [文献書誌] Matumoto K: "Molecular cloning and sequencing of a porcine somatostatin receptor2." Biochem Biophys Res Comm. (in press).

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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