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1994 年度 実績報告書

実験動物の腸内フローラにおけるBacteroides菌種の生理・生態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454576
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 喜久治  東京大学, 農学部, 助教授 (50100045)

研究分担者 伊藤 豊志雄  実験動物中央研究所, 室長 (20106644)
平山 和宏  東京大学, 農学部, 助手 (60208858)
高橋 英司  東京大学, 農学部, 教授 (50183439)
キーワード実験動物 / Bacteroides / 腸内フローラ
研究概要

マウス,ラット,ウサギ,モルモットの盲腸内容物より分離した1090株のBacteroidaceaeを生物・生化学的性状により菌種の同定を行った。その結果,マウスではUntypable-1が全ての個体で出現し,NCの1個体を除いて最優勢に出現した。CF♯1でB,vulgatusが全ての個体で出現し,NCではfragil lisグループとOthesはまったく検出されなかったがUntypableの菌群はグループ1,2,3いずれも全例から分離された。BALB/Cでは2/3例でB,fragilisが分離された。ラットではマウスに見られたUntypable-1はまったく検出されず,B.vulgatusとB.fragilisが優勢で,その他B.eggerthiiとB.splanchnicusが分離された。モルモットではほとんどの個体でB.vulgatusが分離され,しかも最優勢菌種であった。ついでB.splanchnicusが5/9例で検出された。B.uniformisとB.fragilisは1例ずつより分離された。また,3つの飼育場ごとの違いは見られなかった。ウサギでは他の動物に比べて極めて多くの菌種が分離され,B.ovatus,B.thetaiotaomicron,Rikennera microfususはウサギのみで検出された。ウサギではfragilisグループが優勢菌種で,B.vulgatus,B.uniformis,B.fragilisが最優勢にB.ovatus,B.eggenthiiが優勢菌として腸内に定着していた。また,NZWとJW/CSKに分離される菌種に大きな違いはみられなかった。さらに,biovarのレベルでの比較では,マウスとラットに共通に分離されるB.vulgatusでも分離されるbiovarが異なった。ウサギ,モルモット間でも異ったbiovarが検出された。R.microfususはウサギからのみ分離されるが,NZWとJW/CSKで分離されるbiovarが異った。以上のようにbiovarのレベルまで検討することで動物種差や系統差により定着している菌種が異なることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 伊藤喜久治: "腸内細菌と動物実験系" 化学と生物. 32. 44-47 (1994)

  • [文献書誌] 伊藤喜久治: "無菌動物・ノトバイオート" ビフィズス. 7. 149-154 (1994)

  • [文献書誌] Hirayama,K.,他: "Effects of dietary supplement on the composition of fecal flora of human-flora-associated(HFA)mice." Bifidobacteria Microflora. 13. 1-7 (1994)

  • [文献書誌] Goto,K.,他: "Comparison of polymerase chain reaction and culture methods for detection of Mycoplasma pulmonls from nasal.tracheal and oval seab sanples of rats" Experimental Animals. 43. 413-415 (1994)

  • [文献書誌] 伊藤喜久治: "ビフィズス菌の研究(分担)" (財)学会誌刊行センター, 342 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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