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1992 年度 実績報告書

脂質平面膜をアッセイ系としたイオンチャネル分子の単離と構造機能連関の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04454620
研究機関大阪大学

研究代表者

葛西 道生  大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40022595)

研究分担者 井出 徹  大阪大学, 基礎工学部, 教務職員 (60231148)
田口 隆久  大阪大学, 基礎工学部, 助手 (10197246)
キーワードイオンチャネル / 脂質平面膜 / Kチャネル / Clチャネル
研究概要

生体内には様々なイオンチャネルが存在し、情報伝達において中心的役割を果している。それらチャネル分子の構造と機能がいかに結びついているかは、物理学的にも生理学的にも非常に興味深いことである。これまでにも、いくつかのイオンチャネルが単離され、そのアミノ酸配列が遺伝子配列から推定されてきた。しかし、その構造と機能の関連性については不明な点が多く、この点を克服するためには、多数のチャネル分子の単離・同定と結晶化のための大量精製法の確立が必須である。
チャネル分子の単離には特異的なリガンドが用いられてきたが、現時点では、すべてのチャネルに対してそのような分子が存在するとは限らない。我々は最近、脂質平面膜法をアッセイ系としてチャネル分子の精製を成功させたが、この方法をさらに発展させ、多種の分子を解析し、大量精製法を確立することを本研究の目的とした。
初年度にあたる本年度においては、シビレエイ電気器官に存在する180Kタンパク質に対する抗体を作成し、平面膜法で観察されるCl電流に対する影響から、このタンパク質がClチャネル分子本体であることをつきとめた。さらに、電気器官とは発生学的に近縁な関係にある骨格筋の横行小管にも、これまでに知られていないClチャネルが存在することを見出だした。さらに興味深いことに、このClチャネル活性も、180Kタンパク質に対する抗体で阻害された。この抗体を用いて、イムノブロットを伴なうと、還元状態で90Kと60K、非還元状態で140Kの蛋白質が認識された。この分子が筋のClチャネルである可能性が強い。さらにこれまでに我々の手で精製の進んでいる筋小胞体中のK、Clチャネルについても精製法の改良を行ない、よりCaATPaseタンパク分子の混入の少ない精製分画が得られるようになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Taguchi,T.,Kawasaki,T.Kasai,M.: "Immunological identification of a Cl^-channel protein in electric organs of Narke japonica." Biochem.Biophys.Res.Comm.188. 1228-1234 (1992)

  • [文献書誌] Hidaka,J.Ide,T.Taguchi,T.Kasai,M.: "Identification of an anion channel protein from transverse tubules of rabbit skeletel mnscle." The annals of the New York acsdemy of Science. (1993)

  • [文献書誌] Hidaka,J.Ide,T Taguchi,T.Kasai,M.: "Charecterization of a Cl^--channel from rabbit transverse tubules in the planar lipid bilayer system." Biochem.Biophys.Res.Comm.(1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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