研究課題/領域番号 |
04455019
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
葉佐井 博巳 広島大学, 工学部, 教授 (70034337)
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研究分担者 |
静間 清 広島大学, 工学部, 助教授 (10127657)
岩谷 和夫 広島大学, 工学部, 助教授 (20034374)
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キーワード | 原爆 / 中性子線量 / ユーロピウム152 / コバルト60 / 残留放射能 / 深度分布 / 低バックグラウンド / ゲルマニウム検出器 |
研究概要 |
広島原爆の中性子線量を検証するために破爆試料中の残留放射能^<152>Euと^<60>Coの測定を行った。平成4年度は爆心から1500mまでの範囲で採取された70点の岩石試料について^<152>Eu/Eu比放射能の測定を行った。これらの測定結果から、新線量システム、DS86 中性子線量に基づく計算と実測データとには系統的ずれのあることが明かになった。平成4年度には上記の研究に加えて、以下のような測定の準備を行った。1)爆心から、1700mまでの^<152>Eu/Euの測定。このために従来の濃縮方法にさらにイオン交換法を併用した濃縮を行った。そして7カ所からの試料について約1kgの試料を処理し、濃縮試料を作成した。2)爆心から500mまでの4カ所での岩石中の^<152>Euの深度分布。中性子エネルギースペクトルに関するデータを得るために、これまでに行った元安橋橋柱に加えて、さらに4カ所について約40cmの深さまでの深度分布を求める。3)長崎の被爆試料の測定。DS86 中性子線量において中性子の空気中輸送計算の検証を行うには長崎の残留放射能について広島の場合と同様のずれがみられるか調べる必要がある。このため、長崎の爆心から1500mの範囲で被爆試料3点についてEuの濃縮処理を行った。4)爆心から1700mまでの^<60>Co/Coの測定。1700mまでの範囲で5点について被爆鉄材、約2kgを化学処理してCoを濃縮する作業を進めている。これから濃縮試料の測定のためには多重ガンマ線放出核種である^<152>Euや^<60>Coについてγγ同時計数を行うことが有効である。このため現有のGe検出器と組み合わせるためにXγ用Ge検出器を購入し、極低バックグラウンド計数装置を製作中である。平成5年度には上記濃縮試料の測定を行い、精度の高い測定データを得ることにより、原爆中性子線量を正しく評価する計画である。
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