研究課題/領域番号 |
04455022
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
庄谷 怜子 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (40071211)
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研究分担者 |
中山 徹 大阪府立大学, 社会福祉学部, 助教授 (40237467)
土井 洋一 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (20054661)
里見 賢治 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (90071216)
川原 佐公 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (50071212)
安藤 忠 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (80168038)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 在日韓国・朝鮮人 / 定住外国人 / 社会保障 / 高齢者福祉 / 年金 / 生活構造 / サンダル / 大阪 |
研究概要 |
本研究の目的の第一は在日韓国・朝鮮人(以下「在日」と略す)の生活と福祉の課題を、歴史的・構造的に明かにすること、第二は「在日」の生活を地域の産業構造との関連で把持することであった。このような問題意識に基づいて、1991年には、民族問題、生活史、経済的基盤としてのサンダル・シューズ産業の生産構造および「在日」の生活問題を、「在日」二・三世を対象に調査した。ここでは「在日」の生活基盤である地場産業、サンダルの経済構造と「在日」の生活構造、生活史を、大阪市生野区を中心とする調査によって「在日」問題全般を概観することができた。 1992、3年調査は、91年調査で緊急課題として明らかになってきた「在日」高齢一世の生活史と生活問題を掘り下げることを目標とした。在宅高齢者の生計、家族関係、健康状態と、年老いてその延長上にある入院生活、さらに単身化して要介護状態になり特別養護老人ホームへ入所する、それぞれのライフ・ステージにある人々を調査対象に選定した。92年の研究・調査で、第一に、「在日」一世の生活、生活史の特性が明確になり、職業変遷の調査から、戦前の「雑業的」就業の連続と戦後、高度成長の初期から始まる階層分化の同行を析出した。第二に、在宅、入院、施設入所の対象者から高齢者の生活実態と福祉ニーズを見ることができた。第三に、生野区の高齢生活保護世帯全数の再集計から「在日」高齢被保護者層の形成母体を析出した。 93、4年には、第一に、階層分化した「在日」高齢者の階層構成とその特徴および構成比を明らかにした。第二に、被保護世帯の生活実態を明かにし、かつ「在日」高齢者の無年金者の比率をできる限り正確に推計し、その経済的困窮の程度と、社会保障政策の課題を提起した。第三に、高齢者世帯の要介護状態を大阪市の保険福祉計画と比較しつつ、「在日」高齢者に対するサービス供給の問題点を指摘した。
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