研究分担者 |
斎藤 昭則 (株)豊田中央研究所, 機械1部, 室長
高崎 講二 九州大学, 工学部, 助教授 (30154769)
新井 雅隆 群馬大学, 工学部, 助教授 (80112176)
宮本 登 北海道大学, 工学部, 教授 (60003208)
藤本 元 同志社大学, 工学部, 教授 (90051630)
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研究概要 |
電子油圧制御式超高圧噴射システムの評価を行うための,噴霧特性や潤滑状態の解析手法の確立,および実際の燃焼装置における高圧噴射噴霧の燃焼,排気特性の測定を行った。まず透過光減衰法とCT法を組み合わせた方法で常温,高圧雰囲気中での噴霧の分散状態を調べた。高速で噴出する噴霧と周囲気体の干渉の状態をシュリーレン写真法で調べた。噴霧内の燃料塊の流動や乱れに関して,レーザシートによって得た噴霧断面像の高速度撮影結果を画像処理し解析した。高温,高圧雰囲気中の噴霧に対しては,2波長レーザ光の透過光減衰画像の解析による方法やレーザシートを使ったエキサイプレックス蛍光法で,噴霧中の蒸気濃度と液滴数密度の分布の分離計測を行った。高温,高圧雰囲気中での超高噴射圧噴霧を相定した噴流に対して,レーザシートを使った雰囲気レーザ誘起蛍光法(LIFA法)を適用し,噴流への雰囲気の巻き込み挙動の定量的な把握を行った。噴霧の自着火に重要である噴射期間中ごく初期の噴霧の非定常挙動を超高速可視化システムを用いて観察した。非定常噴射の噴射率は回転スリット型噴射率測定装置により測定した。また高圧噴射システムの耐久性の確認上問題となる噴射ポンプのカムとタペットローラ間の油膜圧力,厚さ,温度を測定できる薄膜センサの開発を行った。これらの解析手法の確立の研究とは別に,噴霧に導入される周囲気体を増加させるため,3台の噴射ポンプから1本のノズルに燃料を圧送する方法で,1回の噴霧形成過程中に3回の間欠的な燃料噴射が行なえる装置の試作を行い,噴射率のパターンが周囲気体の巻き込みに与える影響を調べた。一方,実際の燃焼装置に散り付け可能なジャーク式高圧噴射システム(ユニットインジェクタ)や蓄圧式高圧噴射システムを試作し,燃焼装置内での噴霧と燃焼室壁面との干渉や解析や,種々の運転条件における燃焼,排気特性を調べた。
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