研究概要 |
1.フォトンエレクトロクロミズム(PEC)材料創成法の探索および制御:真空蒸着法,スッパタリング法等,乾式物理的方法,電解法,スピンコーティング法等,湿式化学的方法等に代表される様々な作製法を用い、温度,波長速度等の作製条件を制御しつつ、PEC材料を創成した。 2.PEC材料の特性評価および物性評価:1で作製した様々なPEC材料のフォトエレクトロクロミズム特性のうち、色調,メモリー性,繰り返し特性等,主に静的特性を調べた。測定は、電気化学的手法、光電気化学的手法を用い、さらに、EXAES,XRO,ラマン分光測定法等を用いて、各材料の構造解析も併せて行なった。これにより、作製条件とPEC特性,物性,構造の関係を明らかに出来た。これを基に、静的PEC特性に優れた材料作製法,作製条件を見いだすことが出来た。 3.PEC反応機構の解明:PEC特性のうち主に動的特性を調べた。着消色反応時の電子移動,物質移動速度を測定すると共に、応答速度を律速している支配因子を明らかにした。EC反応速度は、電位を外部から入力した時の電流応答,吸光度応答,あるいは質量変化を調べた。測定法は、電位パレス法,定常状態電位変調等,主に電気化学的手法を用いた。PC反応速度測定には、光を外部入力として用いた。測定には、レーザーシステムを組み込んだ分光学的あるいは光電気化学的手法を用いた。PECの動的特性は、時間領域,周波数領域での両測定結果から評価することが出来た。
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