研究概要 |
前年度にシステムを完成させた動物実験用オペラント箱、実験制御システム、エタノール暴露システムを使用し、フリーオペラントでのレバー押し行動の形成、位置記憶課題での反応形成過程を見るとともに、エタノールガスの暴露条件下での反応の変化を重点的に調べた。居住型のオペラント箱で,ランダムな順序で24時間連続してエタノールガスを暴露し、レバー押し反応の変化を観察した結果、レバー押し反応は、暴露条件下では日内分布が広く分散するが、通常実験装置内での反応は比較的安定しており、被験体に触れることなく装置内でさまざまな反応を得られることがわかった。今年度は、活動量および行動パターンを調べるため、被験体の移動経路上にフォトセルを設置するとともに、水と固形飼料が被験体のオペラント反応によって得られるように実験システムを改良して、エタノールガスの暴露と反応の変化を調べた。暴露条件下で活動量は低下し、固形飼料と水を強化子として用いた位置記憶では、暴露条件下で顕著な成績の低下が生じることがわかった。 今年度もデータの自動処理を、ミニコンによるバッチ処理と、ネットワークを通じてパソコンによるファイルの加工を組み合わせて使用したが、パソコンでのファイル加工がより容易になり、実験の監視、反応に応じた実験スケジュールの変更がたやすく行えるようになった。
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