研究課題/領域番号 |
04551005
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯高 京子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40014716)
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研究分担者 |
伊東 久美子 東京職業訓練短期大学, 情報処理科, 教官
荻野 美佐子 上智大学, 文学部, 助教授 (70185528)
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キーワード | 動作語の習得 / ハイパーメディア / 学習用ソフト / 縦断調査 / 母子相互作用 / 運動機能の発達 / 視聴覚教育 / 言語発達遅滞児 |
研究概要 |
これまでわれわれは、3組に分かれて研究を遂行してきた。まず、荻野は初語期(13ケ月)および二語文期(20ケ月)での習得語彙について、その種類と出現エピソードのインタビューを行っている。調査対称は家庭児約30名(男女同数)であり、同一児の縦断調査である。また、併せて母子場面の観察を実施し、そこに見られた子どもの言語と母親の言語、非言語的コンテクストの確認も行ない、検討中である(荻野)。 飯高は、これまでの動作語の習得に関する調査(森岡、飯高 1990)の知見をふまえ、幼児の運動機能の発達と関連が予測される単語を数種(例:つまむ、にぎる、もつ、ちぎる、折る、投げる、ころがす、など)にしぼりこみ、その語を4名の幼児が家庭で母親との遊び場面で実際に玩具を操作し、その行為を表す語彙を理解し、表出できるようになる過程を初語期から縦断的に調査中である。さらに横断調査では、子どもに動作をさせ、その動きにともなって変化していく様子を映像のコマ送りのように絵カードにし、ランダム順序で健常な2歳6ケ月から5歳11カ月児90名と特殊学級在籍児童60名、大学生30名に提示して、説明を求めた。どのような姿勢時にどのような動作語が使用される傾向があるか、また、加齢による変化を検討した(辰巳、飯高、1993)。 伊東はいくつの動作語についてビデオの映像とそれに対するアニメーションを提示して、学習させるシステムを作成し、そのインタフェースが言語発達遅滞児にとって使いやすいものか検討を行った。その結果パソコンからビデオを制御して映像を提示する際、サーチに手間どり、子どもの注意が散漫になることが観察された。そこで、映像をパソコン内に取り込んで提示するようシステムに変更した。この他にも、教材の内容、提示方法など、遅れのある子どもにも興味がもてるようなシステム改善を行ない、その成果の一部を発表した(伊東、飯高、1992)。
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