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1992 年度 実績報告書

わが国古代の稲作農耕研究における生物考古学的手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 04551008
研究分野 考古学
研究機関奈良国立文化財研究所

研究代表者

工樂 善通  奈良国立文化財研究所, 飛鳥資料館学芸室, 室長 (00000472)

研究分担者 中村 郁郎  国立遺伝学研究所, 実験圃場, 助手 (50207867)
佐藤 洋一郎  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (20145113)
藤原 宏志  宮崎大学, 農学部・農林生産学科, 教授 (40040860)
黒崎 直  奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 室長 (60000494)
キーワード古代稲作 / 生物考古学 / イネのプラントオパール / イネの遺伝子 / 植物遺体
研究概要

1遺跡から出土する植物遺体は、古代の稲作農耕の様式やその変遷に関して多くの情報を秘めている。その情報を効率よく取り出し、各種の検討を加えることにより古代農耕の復原をおこなう手法を確立することを目的に出発した。このため、各地の発掘現場で採集された植物遺体ーとりわけイネ科植物・稲粒・炭化米等のサンプルの収集を、九州から東北地方にわたっておこなった。
2植物遺体のうち、特にイネ科植物に含まれるプラントオパールを分析することによって,その大きさや形態差を比較することにより、稲の品種同定や成育度を推定する手法がほぼ可能であることがわかってきた。これによれば、従来は単にイネと同定するにとどまって分類が、インディカ種、ジャポニカ種、さらに最近注目を浴びているジャバニカ種の判別が確実となり、古代稲作の系統が追求できることになり、大きな成果をあげることになる。
3各地から収集した植物遺体から、遺伝情報の本体であるDNA(デオキシリボ)を取り出して、その植物の生物種や系統名を推定することをおこなった。原生種と違い出土品は組織自体が破壊してしまっているものが多いため、DNAを取り出すことが困難を極める。その手法にはまだまだ改良の余地がある。違体の保存には超低温フリーザー(設備備品)が有効であった。特にイネでは品種間の微細構造を明らかにすることにより、ジャポニカでも、熱帯型と温帯型を分けることも可能となる。これまで、米粒の 態差で分類していたイネ研究が大いに飛躍することになろう。さらにプラントオパールそのものから、DNAを抽出する手法も試みる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤 洋一郎ほか: "出土植物遺体のDNA分析ー可能性と展望ー" 日本文化財科学会第10大回 研究発表要旨集. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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