研究課題/領域番号 |
04554002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
馬場 直志 北海道大学, 工学部, 助教授 (70143261)
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研究分担者 |
磯部 秀三 国立天文台, 助教授 (20012867)
覚間 誠一 北海道大学, 工学部, 助手 (90204338)
三浦 則明 北海道大学, 工学部, 助手 (30209720)
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キーワード | 天体スペックル / スペックル干渉 / 分光法 / 分光器 / 天体スペクトル |
研究概要 |
本年度の目標は、スペックル分光カメラを製作し、岡山天体物理観測所188cm望遠鏡に取り付けて試験観測を行うことであった。結論を先に述べると、所期の目標は十分に達成された。 今回のスペックル分光カメラの製作にあたり、2台のICCD-TVカメラをいかにして同期させるかということが問題となった。予算の関係上、1台しか新規に購入出来ず、もう1台を岡山天体物理観測所の旧タイプモデルを観測時にのみ借用する形態となったためである。この事態を最小限の予算でクリアーするため、旧タイプICCD-TVカメラの改修を行いTVカメラコントローラーを新たに購入することとした。試験観測の前に、電気系の調整をしたかったのであるが時間的に間に合わず、ぶっつけ本番で観測にのぞんだがうまく作動した。 光学系は、出来るだけシンプルにすることを設計の基本方針とし、可動部分はグレーティングの回路機構のみとした。これにより観測前の調整に手間どることはなかった。 試験観測は、昨年10月に岡山天体物理観測所188cm望遠鏡を使って行った。半夜だけは、岡山にしてはかなり良いシーイング状態で、良質の回折限界の空間分解能でスペクトルが再生できることがわかった。H_αの輝線スペクトルをきれいに再生した。 現在、2重星のデータについてH_αの吸収スペクトルを再生するよう努力している。良好な吸収スペクトルを再生するために、アルゴリズムの開発が目下の中心課題である。
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