研究課題/領域番号 |
04554003
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松本 敏雄 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022696)
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研究分担者 |
中山 雅夫 浜松ホトニクス株式会社, 部門長
村上 浩 宇宙科学研究所, 助教授 (40135299)
松原 英雄 名古屋大学, 理学部, 助手 (30219464)
佐藤 紳司 名古屋大学, 理学部, 助手 (60192598)
野口 邦男 名古屋大学, 理学部, 助手 (10111824)
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キーワード | 赤外線検出器 / 赤外線天文学 |
研究概要 |
シリユン中に燐を高濃度にドープした基盤を入手し、赤外線検出器としての評価を行なった。低背景放射下での性能向上を目的として先ず素子そのものの特性をしらべた。P以外の不純物原子の量が極めて少ない(〜10^<12>cm^<-3>)ため、暗電流が従来の検出器に比べて極めて少なく、雑音も熱雑音に押えられることがわかった。この結果を用いて天文観測用の検出器を製作しその特性をしらべた。製作した検出器を厚さ0.2mmとし、光の入射方向に透明電極をけたものである。測定の結果、この検出器は光子から伝導電子への変換効率〜2,NEP〜10^<-17>W/√√<Hz>と世界でもトップクラスの性能が得られた。これは用いた素材が極めて純度の高い特殊なものであること、素材に最適化した設計を行なったこと、等によるものである。 上記で得られた結果を基に、2次元PL-化への検討を行なった。その第1歩として5×5素子の小型PL-とJ-FET PL-を組み合せたものを現在製作中である。これは素子数は少ないが、読み出し雑音、感度の点では世界最高の性亮を有するはずであり、実際の天体観測に用いる予定である。より大型PL-については読み出し回路(MPX)が必要であり、低温で動作する低雑音読み出し回路を現在検討中である。 スペースでの使用を目的とするより高性能な検出器としてBIB検出器がある。これを試作するため、必要なシリコン基盤を求める努力を行なったが現在のところ適当な素材がなく中断している。これについては平成5年度に再度試みる予定である。
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