研究課題/領域番号 |
04555010
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
河口 仁司 山形大学, 工学部, 教授 (40211180)
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研究分担者 |
篠倉 毅一郎 東北パイオニア機器技術部, 開発課, 課長代理
船場 忠幸 山形大学, 工学部, 助手 (30238654)
丹野 直弘 山形大学, 工学部, 教授 (00006248)
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キーワード | 半導体レーザ / モード同期 / コヒーレントフォトンシーディング / 短光パルス発生 / ファイバレーザ / 光ファイバ共振器 |
研究概要 |
平成5年度は主に、半導体レーザに外部共振器として光ファイバーを付加し、能動モード同期による短光パルスの発生を検討した。又、能動モード同期の数値解析も行った。さらに、短光パルスの他の発生法として、エルビウム添加光ファイバレーザのモード同期を検討した。具体的な内容は以下のとおりである。 (1)外部共振器型半導体レーザのモード同期においては、半導体レーザ素子端面の残留反射のために多素子モードで発振し、コヒーレントな光パルスを発生する上で障害となる。コヒーレントフォトンシーディング(CPS)法を初めて半導体レーザの能動モード同期に適用し、単一素子モードでのモード同期を実現した。CPS法は外部共振器にさらに副共振器を付加し、副共振器からの光パルスの戻り時間を主共振器のそれよりも早くすることにより得られる。この方法は光ファイバ共振器付半導体レーザに極めて適しており、光ファイバの出力面に金コーティングをほどこして主共振器とし、その面より数mm内側に融着接続点を形成し副共振器とすることにより容易に実現される。この方法を用い、約40ピコ秒の光パルスを発生させた。 (2)外部共振器型モード同期半導体レーザの特性を時間変化と空間分布を考慮したレート方程式により解析し、半導体レーザ端面の残留反射や共振器長等のパラメータのパルス幅やパルス形状への影響を明らかにした。又、従来のモード同期よりも、パルス幅が短く、光出力も大きくとれる新しい能動モード同期法が存在することがわかった。 (3)エルビウム添加ファイバレーザの共振器中に半導体レーザを挿入し、モード同期を実現した。半導体レーザが可飽和吸収体として動作する場合にはセルフQスイッチングとセルフモード同期が生じた。又、半導体レーザに変調電流を加えることにより、能動モード同期が実現できることがわかった。
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