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1993 年度 実績報告書

レーザー光散乱法による中真空ガス圧標準器および圧力計の開発・試作研究

研究課題

研究課題/領域番号 04555016
研究機関九州大学

研究代表者

村岡 克紀  九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80038546)

研究分担者 中村 時雄  日本真空技術(株), 計器事業部長
山川 洋幸  日本真空技術(株), 技術開発部長
迫田 忠則  北九州工業高等専門学校, 助教授 (10037880)
平川 靖之  大学院総合理工学研究科, 助手 (80238344)
内野 喜一郎  大学院総合理工学研究科, 助教授 (10160285)
キーワード中真空ガス圧 / レーザー光散乱 / レーリー散乱 / 圧力計
研究概要

本年度は,主としてレーリー散乱法の中真空領域(10mTorr〜1Torr)の実用真空計への応用について検討した。昨年度の,低出力の半導体レーザーを用いた実験結果の検討から,測定のSN比の決定要因を明らかとし,それに基づいて2つの実験を行った。まず,(1)半導体レーザー励起YLFレーザー(単一パルス出力0.2mJ,波長523nm,パルス幅7ns,繰返し周波数1kHz)を光源に用い,圧力検出の下限と迷光レベル低減を検討した。次に,実用真空計に近いシステムとして,(2)連続発振半導体レーザー(出力500mW,波長680nm)を幅0.5msのパルス出力に変調したものを光源とし,アバランシェフォトダイオード(APD)を検出器に用いた装置を製作して,圧力検出下限の検討を行った。
(1)の実験の光源は,ビームの発散角(<10mrad)が小さく,波長が可視域にある。チャンバー内にあるバッフルの配置およびその内径を最適にしたことにより,迷光レベルを窒素ガス圧換算で20mTorrまで低下させた。これにより,10mTorrの圧力が検出でき,レーリー散乱信号と隔膜真空計との線形性が20mTorr〜9Torrの範囲において誤差7%以内で得られた。この結果から,小型のチャンバーを用いて,中真空領域での圧力測定が可能であることを示した。(2)の実験では,パルス当たりの受光光子数を,(1)の実験より約9倍大きくした。また,APDが内部増幅機能を持っていて,信号は増幅されるのにジョンソンノイズは増幅されないので,SN比が大きく改善された。これまでの結果として,迷光レベルを1Torr相当まで抑え,1Torr〜50Torrの範囲で,レーリー散乱信号と圧力との比例関係を,9%以内の誤差で確認した。すなわち,あと2桁の検出下限の改善により,実用真空計を実現できるところまで進展した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 迫田忠則,宋一兵,内野喜一郎,村岡克紀,Mark Bowdan,山川洋幸: "中真空域の標準真空計及び実用真空計にレーザー光のレーリー散乱を用いる可能性に関する研究" 真空. 36. 563-567 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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