研究課題/領域番号 |
04555018
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伊達 広行 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助手 (10197600)
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研究分担者 |
下妻 光夫 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70041960)
大野 英男 北海道大学, 工学部, 助教授 (00152215)
田頭 博昭 北海道大学, 工学部, 教授 (10001174)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | プラズマCVD / シリコン酸化膜 / 低周波プラズマ / TEOS / 薄膜生成 / 低温プロセス / 集積回路ドライプロセス / 非平衡プラズマ |
研究概要 |
最近の集積回路は、線幅サブミクロンスケールまで微細化が進んでおり、この技術を支えているのは、プラズマCVDやプラズマエッチング等のドライプロセスである。この集積回路における多層配線層間絶縁や表面保護膜としてシリコン酸化膜が使われ、段被覆性の良好なTEOS(Tetraethoxysilane)が材料として高周波プラズマCVDなどによって成膜されることが一般的である。しかし、これは加熱プロセスであるため微細な回路への温度の影響が大きく、低温プロセスの開発が望まれている。本研究は、この低温プロセスを低周波(50Hz)プラズマCVD法で達成しようと試みたものである。 平成4年度では、(1)Si基板上に堆積された薄膜の膜質は、加熱なしでは良好なものが得られない事が明らかとなった。(2)基板加熱200℃に上げると良質な膜が得られた。(3)堆積速度が60→30nm/minと減少し緻密な膜となっていくことがわかった。(4)IR吸収スペクトルから基板温度の上昇でSi-O結合が支配的になり、オージェ電子分光スペクトルからCが含まれていないことが明らかとなった。 平成5年度は、(1)Cの混入がない原因を実験的に明らかにするため種々の成膜材料を使い膜堆積を行い原料TEOS内のCが、プラズマ中および薄膜表面でCO,CO_2の気体分子となり脱離してしまうのではないかと言う結果を発光スペクトル測定より得た。(2)サブミクロントレンチを切ったシリコンウエハ-上にTEOS+O_2混合ガスでシリコン酸化膜を堆積し、ステップカバレージをSEM写真で観測し、段被覆性が非常によいことを確認した。従って、本方法は、200℃程度の低温プロセスで、炭素等の不純物が非常に少ないシリコン酸化膜を成膜でき、更にトレンチのカバレージ性が良いため、半導体集積回路素子薄膜生成プロセス低温化の一方法であることが明らかとなった。
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