研究課題/領域番号 |
04555020
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
志水 隆一 大阪大学, 工学部, 教授 (40029046)
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研究分担者 |
津野 勝重 日本電子, 電子光学部, 室長
生田 孝 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20103343)
木村 吉秀 大阪大学, 工学部, 助手 (70221215)
高井 義造 大阪大学, 工学部, 助教授 (93023619)
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キーワード | 能動型画像処理 / 原子レベル像観察 / 無収差像 / 金微粒子 / 焦点ブレ変調 / 高圧変調 |
研究概要 |
本年度の研究成果は大別すると異なる二機種の電子顕微鏡を用いて行った。新しい能動型画像処理法についての2つの開発である。 (1)電界放射型電子顕微鏡HF-2000を用いた金微粒子の無収差像観察-従来の微粒子観察においては、球面収差による表面記列原子のボケや位置づれなどのArti-factsが障害となって原子レベルでの解析を困難にしていた。 本研究では能動型画像処理を応用してHF-2000による原子レベルの無収差像観察に成功した。とくに金微粒子の位相像とコントラスト像の分離により、(200)面の表面第一層が約10%relaxationを生じていることを明瞭に観測することが出来た。 この手法は今後、微粒子表面における触媒反応を研究する上で画期的な方法となることを確信させるものである。 (2)JEM2000C高分解能電子顕微鏡を用いた高圧変調による能動型画像理処法の開発-200KVの加速電圧の上に、0〜150KVの変調電圧を256ステップで重畳させて、100Hzでドライブさせることにより一連のスルーフォーカス像をとり込み能動型画像処理を行うことにより球面収差を除去した。位相像と振巾像を再生する方法の開発に成功した。この方法は従来我々が開発して来た多物レンズ電流を変調させる方式に比べるとフォーカスを変えることによる像の位置づれが大巾に低減することが出来る。更に高速変調が可能であるという点でも格段に優れた方法であることを確認することが出来た。 以上の成果は (1)Wtramicroscapy (2)Jounal of Electron Wicroscepyの2学会誌に投稿中でまある。
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