研究課題
本研究では、超軽量圧力容器の開発を目指し、(1)超塑性成形加工による金属薄肉殻の成形、(2)金属薄肉殻への高強度織維ワインディング成形、(3)成形された容器の性能評価、の各項目について、次のように実施し、成果を得た。(1)超塑性成形加工による金属薄肉殻の成形◇超塑性成形加工の基礎試験として、チタン合金(Ti-6Al-4V)の薄板材の超塑性バルジ加工実験を系統的に行った。それと共に超塑性変形予測のための数値解析モデルをつくり上げた。◇容器ライナーとしての薄肉殻成形のための超塑性成形加工装置を試作した。平成5年1月に納入され、試運転調整の後、ライナー試作テストを開始した。(2)金属薄肉殻への高強度繊維ワインディング成形◇基礎解析として、ライナー肉厚変動がある場合のワインディング成形の最適設計の解析モデルをつくり上げた。また非測地線巻きでの摩擦の解析を行った。これらにより、超塑性成形でつくられる金属薄肉殻の肉厚変動を考慮に入れた最適設計が可能となる。◇ワインディング成形中の光照射による樹脂硬化処理について予備設計と検討を行った。(3)成形された容器の性能評価◇容器の疲労設計に関連し、ライナ層と強化繊維層との肉厚構成に対応してライナ層にあらわれる圧縮応力の解析を行った。◇容器の耐圧性能評価と欠陥の非破壊評価法確立のため、FRP板およびFRPシリンダーの加圧試験・AE計測を行い、その特性をしらべた。これらの成果について日本機械学会に計4件の講演発表を行った。
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