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1993 年度 実績報告書

部材の衝撃圧潰によるエネルギー変換システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04555027
研究機関東京工業大学

研究代表者

松本 浩之  東京工業大学, 工学部, 教授 (50016416)

研究分担者 多賀 宏二  マツダ株式会社, 車輌実研統括部, 研究員
坂井 英男  三井東圧化学株式会社, 高分子研究所, 研究員
盛田 英夫  石川島播磨重工業株式会社, 技術研究所, 研究員
青柳 宏  帝人株式会社, 高性能材料研究所, 研究員
宇治橋 貞幸  東京工業大学, 工学部, 教授 (80016675)
キーワード薄肉断面部材 / 衝撃圧潰 / エネルギー吸収特性 / 衝突試験機 / 材料特性 / 繊維強化プラスチック / 衝撃荷重計測 / 測定システム
研究概要

前年度において完成した衝突試験機を用いた衝撃圧潰試験を行う際に必要となる光学式変位計およびロード・セルの導入を行った。変位計については、今年度においてコントロール部を購入することにより完備され、荷重計測についてはロード・セルの設計法について検討を行い、既存のものよりも優れた特性を有するロード・セルの製作に成功した。以上により衝突試験システムが完成し、これにより金属および繊維強化プラスチック(FRP)製の薄肉円筒試験片に対して圧潰試験を行った。FRPには軽量・高強度材料として有力な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の一方向プリプレッグを採用し、繊維配向角を変化させた薄肉円筒を作る方法を考案した。スチールおよびアルミニウムの金属材料ではfoldingによる塑性変形によるエネルギー吸収が支配的であるが、CFRPでは繊維配向角によっていくつかの圧潰モードの出現が認められた。すなわち、漸進的に圧潰が進行してゆくfragmantationモードとsplayingモードや破壊が一挙に進行するshearingモードなどが観察された。同時に試験片のSEM観察によれば、繊維とプラスチックの接着強度や繊維強度がエネルギー吸収に大きく貢献していることが伺われ、これらの特性を引き出すような繊維配向にすることにより、よりエネルギー吸収特性の良い試験片を作成できることが明らかになった。特に圧潰が漸進的に進行してゆくモードではアルミニウムにも劣らないエネルギー吸収性を示し、部材の単位質量あたりのエネルギー吸収では金属材料よりもはるかに高い特性を示す場合があり、特性を向上させるような部材設計の考えられることが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 宇治橋貞幸,石井義唯,足立忠晴,太田道隆: "衝突による薄肉円筒の圧潰とエネルギー吸収特性" 日本機械学会論文集A編. 59. 471-477 (1993)

  • [文献書誌] 宇治橋貞幸,十河敬寛,松本浩之,足立忠晴: "材料の衝撃圧潰によるエネルギー吸収" 第4回材料の衝撃問題シンポジウム. 105-108 (1993)

  • [文献書誌] 十河敬寛,宇治橋貞幸,松本浩之: "薄肉円管および正方形管の静的軸圧潰によるエネルギー吸収特性" 自動車技術会春季学術講演会前刷集. 933. 13-16 (1993)

  • [文献書誌] 宇治橋貞幸,田中克典,足立忠晴,松本浩之: "落錘試験による繊維強化プラスチックの衝撃強度評価法" 日本機械学会材料力学講演会論文集. 930-73. 933-934 (1993)

  • [文献書誌] 宇治橋貞幸,十河敬寛,松本浩之,足立忠晴: "薄肉断面部材の衝撃圧潰によるエネルギー吸収能" 材料. 42. 1427-1431 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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