研究課題/領域番号 |
04555037
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
岩井 善郎 福井大学, 工学部, 教授 (40115291)
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研究分担者 |
本田 知己 福井大学, 工学部, 助手 (80251982)
角脇 弘実 福井機械(株), FAシステム部, 技師
吉長 重樹 福井機械(株), 技術部, 技師
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キーワード | 光学粒径センサー / 潤滑管理 / レーザーセンサー / 摩耗粉 / 潤滑摩耗 / オンライン計測 / すべり軸受材料 |
研究概要 |
昨年度試作したセルフォックレンズを用いた光学粒径センサと計測システムの有用性を、工業用多目的油(ISO32)中に混在した摩耗粉の計測および摩耗試験に組込んだリアルタイム計測に適用して検討した。その結果、 1.黄銅同士の乾燥摩耗で生じた摩耗粉を混入させた試験油に対する計測では、昨年度行った水中に混入させた摩耗粉の計測と同じ結果が得られた。また、センサの後流にセンサと同じ形状の観察用通路を設け、そこを通過する摩耗粉をCCDカメラとストロボビジョンスコープで観察した摩耗粉径の分布ともよい一致が見られた。これらのことから、試作装置が油中に混在した摩耗粉の計測にも有効であることがわかった。 2.試作装置を、すべり軸受材料(LBC3)の平板試験片とS55Cの円筒試験片の端面をすべり摩擦させる形式の摩耗試験機に組込んで、オンラインサンプリング方式による摩耗粉計測システムの実験装置を完成させた。 3.潤滑摩耗試験と並行して、潤滑油中の摩耗粉を測定した結果、摩耗粒子数は摩耗量に対応して増加した。また、接触荷重を増加させると摩耗量・摩擦係数は大きくなり、摩耗粉の計測では大きさ、数ともに大きくなる結果が得られ、摺動面の摩耗状態と光学粒径センサによって計測された摩耗粉の分布特性は対応していることがわかった。 以上の結果から、試作装置によってリアルタイム潤滑診断が可能であることが明らかになった。
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