研究課題/領域番号 |
04555039
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研究機関 | 宮城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
庄司 彰 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40042246)
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研究分担者 |
小野 堯之 宮城工業高等専門学校, 一般系, 教授 (30005342)
佐藤 功 旭化成工業, 樹脂技術センター, 部長
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キーワード | 歯車 / プラスチック歯車 / 発熱量 / 粘弾性体 / ヒステリシス損失 / 繰り返し荷重 / 数値解析 / 実験解析 |
研究概要 |
歯車をはじめ、機械要素にプラスチック材料が多く使用されている。プラスチック材料に周期的な衝撃荷重が加わるとき、ひずみが回復するのに時間がかかる。これがひずみエネルギーとしてプラスチック材料に残る。この大部分は熱エネルギーに変換する。これがヒステリシス損失に基づく発熱である。本研究ではこれらの関係を明らかにし、シミュレーションした。シミュレーションによりアロイ化プラスチックが開発された。8種類のプラスチック材料のヒステリシス損失に基づく発熱量が計算され、実験値と比較した。その結果、とくに油含有プラスチック材料が良いことが分かった。以上から、低発熱プラスチック材料が存在する事が明らかになり、プラスチック材料の開発が可能となった。そのための重要な資料を得ることができ、歯車の幅広い応用が期待される。 シミュレーションに基づき考えられるプラスチックをアロイ化した新しい材料4種類、油含有ポリアセタール、ポリアセタール、ポリアミド-66、ガラス繊維含有ポリアセタール、の8種類の材料を使用して、モジュール1、歯数30/60、圧力角20°、歯幅5mmの平歯車のキャビティーを製作し、射出成型プラスチック歯車を成形した。実験は動力吸収・循環試験機を一部改良し、プラスチック歯車の強度試験を行った。試験項目は実用を考えて、10^7総回転数に対する歯形の摩耗、精度、温度、騒音を測定した。以上の結果から、本研究の目的に適うプラスチック歯車材料が幾つか見出だされ、今後の研究の基礎となる資料を得ることができた。
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