研究課題/領域番号 |
04555056
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山品 元 京都大学, 工学部, 教授 (20026149)
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研究分担者 |
井上 一郎 京都産業大学, 経営学部, 教授
松本 和男 日本電装(株), 生産技術部, 部長
奥村 進 京都大学, 工学部, 講師 (70204146)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 自動組立 / 後工程修理可能性 / 組立失敗確率 / 修理工程 |
研究概要 |
本研究は、後工程修理可能性という概念を導入することで、製品設計を戦略的に行い、さらに製品設計と同期して製造システム設計を行うことにより、組立に失敗しても後工程における組立を続行でき、後の修理工程での修理が可能となる技術の体系化を構築したものである。後工程修理可能性で考慮する評価要素は、(1)組立作業の方向、自由度、重量、作業空間、環境条件等によるパラメーター化と組立失敗確率、(2)組立失敗と当該部品のモニタリングと取り除きの容易化、(3)組立失敗による影響を考慮に入れた組立容易性の製品・設備設計への反映である。まず、(1)については、配位空間という概念を導入し、組立過程における部品の位置と姿勢の推移を配位点によって表した後、工程の強制停止条件を一般的に表現し、組立失敗確率との関係を考察した。(2)については、ソフトウェア側の対策の定量化に取り組み、コンピュータ指令修理ソフトウェアの開発を行った。これは、故障ステーションと修理ステーションが1:1と多:1で対応する場合を対象とした。次いで、組立失敗と修理工程のリモート化を図った。ハードウェア側の対策として、組立失敗と当該部品のモニタリング技術の開発に取り組み、組立失敗と組立メカニズムの自己修復の容易化、組立失敗と自動調整の容易化、組立失敗と代替作業の容易化を行った。(3)については、組立容易性の評価法として、組立作業に加えて組立作業失敗に必要となるコストと時間を考慮することで組立容易性の概念的明確化を行った後、多目的最適化問題として製品・設備設計問題を記述した。また、組立失敗が及ぼす影響に基づいて組立失敗モードを分類し、その影響を定量的に把握するために、新たな統計モデルを用いて組立失敗確率の推定法を開発した。さらに、後工程修理可能性評価法の適用評価を行うことで、実用化を行う上での問題点を明確にした。
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