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1993 年度 実績報告書

UHF波帯干渉計方式による雷放電路三次元可視化装置の試作

研究課題

研究課題/領域番号 04555060
研究機関大阪大学

研究代表者

松浦 虔士  大阪大学, 工学部, 教授 (70112018)

研究分担者 武蔵谷 敏男  日本通信機, 主任
仲野 〓  豊田工業高等専門学校, 教授 (50023685)
河崎 善一郎  大阪大学, 工学部, 助教授 (60126852)
キーワードUHF波 / 干渉計 / 冬季雷 / リーダ / 帰還雷撃
研究概要

今年度は,前年度に製作したUHF波帯干渉計システムにより,夏季雷及び冬季雷の観測を行った。システムは,2組のアンテナ系とそれらの2本ずつの出力を一組として受信する四組の干渉計(受信周波数327MHz,帯域幅350kHz)により構成され,A/D変換器を通してワークステーションに入力され可視化処理が行われる。夏季雷の観測は大阪府吹田市の大阪大学屋上にて行われたが,トリガ等の問題により雷の測定は行えなかった。冬季雷の観測は,石川県金沢市奥獅子吼山のロケット誘雷実験場及び福井県三方郡美浜町のレーザ誘電予備実験場において行われ,多数のロケット誘雷及び自然雷の測定に成功した。これらの結果,UHF波は電界の変化に伴って放射されていることが確認され,干渉計により抽出される位相差は,UHFパルスの放射に伴って連続的に変化していることが確認された。これらから,本システムにより雷放電路を可視化することは妥当であると評価した。この雷放電に伴って放射されるUHFパルスの位相差から可視化処理を行った結果,明らかに雷放電路と思われる標定点群が得られ,本システムによる雷放電路の可視化に成功した。特に,長スパンのアンテナ系を併用した場合,前年度のシミュレーションの結果から予想されたように,位置精度が向上することが実雷においても確認された。さらに,本システムでは,放電位置を1μsecの時間分解で求めることが可能であり,雷放電の進展過程を再現することに成功した。なお,これらの結果をもとに雷放電の進展機構を現在解析中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 中村光一,河崎善一郎: "新誘雷技術-実雷試験への期待が高まるレーザ誘雷と水誘雷" 電気学会論文誌B. 113. 839-844 (1993)

  • [文献書誌] 園井康夫,河崎善一郎他: "SAFIRによる雷観測結果と気象用レーダエコーとの照合" 電気学会論文誌B. 113. 987-993 (1993)

  • [文献書誌] Kenji,Horii et al.: "Experiment of Triggered Lightning with Rocket in INDONESIA" 電気学会論文誌B. 113. 1172-1173 (1993)

  • [文献書誌] D.Wang,T.Ushio,Z-I.Kawasaki: "The Study of the Possibility of Lightning Triggering by Hians of Laser" Journal of Atmospheric Electricity. 14. 49-55 (1994)

  • [文献書誌] Z-I.Kawasaki et al.: "SAFIR Operation and Evaluation of its Performance" Geophysical Research Letters. 21(印刷中). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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