研究概要 |
本研究は、代表者八木が開発した超低損失のCo基のアモルファス超薄帯を用いた薄形のプレーナ・トランスおよびインダクタを試作・開発することを目的としている。 本年度は、研究計画にしたがって、基礎的事項について、次のような検討を行った。 1.薄形のプレーナ・トランスおよびインダクタに適した磁心材料を得るために、((Fe-Co)Cr_<0.06>)x(Si-B)_<100-x>,(x=75〜81)について熱処理方法・条件を検討し、歪み取り熱処理に幅方向磁界中熱処理を追加したX=77,および幅方向磁界中熱処理のみのX=79の組成が最も磁心損失が低いことが明らかになった。 2.印刷・加熱圧着法による導電コイルの試作を重ねた。具体的には、導電インクの印刷条件を調べ、さらに絶縁フイルムの加熱・圧着については温度、圧力などを種々変化させ最適条件を見出だすべく試作を行った。これらについては、まだ十分な成果が得られていないのでさらに検討を行っている。 一方、当初の本計画に無かったが、従来の巻線法の超薄形のトランスについても試作加工を進、特性の検討を行った。 3.薄形の磁気回路および導体コイルの構造・形状の解析・設計については、研究分担者・笹田がパソコンを用いた計算方法について検討を進めてきた。
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