研究課題/領域番号 |
04555082
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮城 光信 東北大学, 工学部, 教授 (90006263)
|
研究分担者 |
本郷 晃史 日立電線, アドバンスリサーチセンター, 主任研究員
松浦 祐司 東北大学, 工学部, 助手 (10241530)
馬場 一隆 東北大学, 工学部, 助手 (10192709)
堀口 剛 東北大学, 工学部, 教授 (30005558)
|
キーワード | 赤外波 / 中空導波路 / 誘電体内装導波路 / 炭酸ガスレーザ / 一酸化炭素ガスレーザ |
研究概要 |
赤外波長帯での光を効率よく伝送する為のガラス中空導波路を実現するために、本年度においては、その第一段階として、セレン化亜鉛内装銀中空導波路を用い、波長3ミクロンのエルビウムヤグレーザ、5ミクロンの一酸化炭素レーザ、10ミクロンの炭酸ガスレーザの光を低損失に伝送できる導波路が実現可能かどうかについて検討した。波長が短くなるにしたがって導波路の内面粗さの損失に及ぼす影響は大きくなるので、内面粗さの小さい導波路の製作法について検討した。従来のアルミニウムパイプの表面にポリイミド樹脂を被覆するパイプを母材として用いることにより、短波長に於いても極めて特性の良い導波路が得られることを示した。また、上記の3波長のレーザ光の伝送を行ない、この導波路で大きな光電力を伝送できることも確認した。それ故、赤外波長帯で多波長レーザ光を伝送する性能の良い導波路の可能性は示された。そこで、出来るだけ長尺の伝送路を製作する為に、従来とは根本的に異なる新しい製作方法として、極めて滑らかな面を持つ金属パイプ内にデイッピング法により、弗素樹脂を内装する方法を考案した。予備実験により導波路製作の可能性が示された。 導波路の内面粗さは導波路の損失、導波路からの出射パターンなどに大きな影響を及ぼすが、そのことについては従来あまり検討されていなかった。評価しうる粗さをもつ石英パイプの伝送特性を測定し、極めて興味ある現象を発見した。また、その現象を解明するための理論検討も行なった。
|