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1992 年度 実績報告書

シリコン高効率発光デバイスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 04555085
研究機関東京工業大学

研究代表者

松村 正清  東京工業大学, 工学部, 教授 (30110729)

研究分担者 今井 茂  東京工業大学, 工学部, 助手 (40223309)
内田 恭敬  西東京技術科学大学, 工学部, 助教授 (80134823)
杉浦 修  東京工業大学, 工学部, 助教授 (10187643)
キーワードエキシマレーザ / 溶融再結晶化法 / シリコン / ゲルマニウム / 原子層成長 / 発光デバイス
研究概要

異方性エッチングによって、熱酸化したシリコンウェハーからシリコンを除去して二酸化シリコンのメンブレンを作った。この上にLPCVD法によって非晶質シリコン薄膜を成膜し、次いでエキシマレーザによってシリコン膜を溶融再結晶化した。基板を完全に除去して基板への熱損失が生じなくなった結果、シリコン膜厚が45nm以上の場合には、横方向熱勾配によるラテラル成長が起きることを確認した。
この膜の粒径は、長さが約50μmで幅が2〜5μmと極めて大きいことをSEM観測より確認した。また、透過電子顕微鏡観測より、結晶粒内の結晶性は極めて良好であることがわかった。ホール効果によって、電子密度が10^<16>cm^<-3>台で、電子移動度が600cm^2/Vs程度と電子物性面でも優れていることを確認した。さらに、薄膜トランジスタを用いた電界効果移動度が700cm^2/Vs程度にもなることを確かめた。
本構造は、上が空気、下が禁制帯幅の広い二酸化シリコンのメンブレンであるから、電子と正孔には強い量子閉じ込め効果が働く結果、発光すると期待した。しかし、アルゴンレーザ光及びヘリウム-カドミウムレーザ光で励起しても、可視発光は観測できなかった。この結果より、発光には、量子閉じ込め効果をさらに強くする必要があると結論し、その実現方法として、シリコン/窒化シリコンの超薄膜多層構造を作り、これをエキシマレーザで溶融再結晶化することにより、厚さが数nm以下の超薄膜の巨大粒径シリコンを実現する努力をしている。
(111)方向にシリコンとゲルマニウムを2原子層づつ積層しても強い量子閉じ込めが起きることを理論的に明らかにした。この構造の実現に必要な、シリコンとゲルマニウムの原子層ホモ成長を原子状水素とジクロロシラン並びにジメチルゲルマンの交互供給により実現した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Sugahara: "Electronic Structure of Si-Based Manmade Crystals" Japan Journal Applied Physics. 32. 384-388 (1993)

  • [文献書誌] S.Imai: "Atomic Layer Epitaxy of Si Using Atomic H" Thin Solid Films. 223. (1993)

  • [文献書誌] D.H.Choi: "Drastic Enlargement of Grain Size of Excimer Laser Si" Japan Journal Applied Physics. 31. 4545-4549 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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