研究課題/領域番号 |
04555094
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
笹田 一郎 九州大学, 工学部, 助教授 (20117120)
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研究分担者 |
坂本 浩 熊本工業大学, 助教授 (50225819)
上野 照剛 九州大学, 工学部, 教授 (00037988)
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キーワード | 磁気シールド / アクティブシールド / 磁気シェイキング / 生体磁気 / 漏洩磁界補償 / 開口端補償 / 3軸非干渉コイル系 |
研究概要 |
本年度はまず,前年度製作の円筒形シールド装置(直径68cm、長さ180cm、磁性体総量72.5kg)を改良し、200Hz:0.1Aのシェイキング条件で半径方向の、地磁気成分は1/3000、交流に対しては0.5Hzで1/2700、10Hzで1/1700という大きなシールド効果を得た。直流残留磁界も十分な消磁によって10nT以下にできた。これは数トン規模の従来方式のシールドの特性を凌ぐものである。開口端の内側で地磁気を対象として侵入磁界分布を測定し、かつコイルのみによる磁界分布を同様に測定し、補償電流の大きさを決定した(実施計画1)。半径、軸両方向の磁界が同時に存在しても、互いの磁界の干渉は極めて小さいことがわかった(非干渉性の実証)。円筒シールドは地磁気に直交させるのがベストであるが、80°程度まで開口を地磁気方向に向けても円形コイルにより軸方向侵入磁界の補償は可能である(実施計画2)。センサの特性からフィードバック回路の帯域は1000Hzとし、100Hzまでの外乱磁界に対し十分な補償効果が得られた(実施計画3)。内部残留磁界を高感度のフラックスゲート磁界センサで測定したところ、3.5Hz〜17Hzの帯域で13pT/〓Hz以下であった(センサのノイズを含む)。男性の被験者に対し、同センサで心臓磁界を測定したところ、平均化することなく明確な心臓磁界のパターンを検出することができた。これによって、シールド内は生体磁気が測定できる「磁気的にクリーンな空間」であることが実証できた(実施計画4)。今回設計したしたシールドではシェイキング磁界の漏洩が約3nTあり、マグネトメータ形式のSQUID磁束計を動作させる環境としてはあと1桁低下する必要があること、軸方向磁界を補償する円形コイルは複数組合せた方がより高い効果が期待できること、の2点が明かとなった(実施計画5)。
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