研究課題/領域番号 |
04555097
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金原 勲 東京大学, 工学部, 教授 (50011101)
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研究分担者 |
大沢 勇 東京大学, 工学部, 助手 (00143389)
鈴木 敏夫 東京大学, 工学部, 助手 (20010895)
影山 和郎 東京大学, 工学部, 助教授 (50214276)
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キーワード | 複合材料 / オブジェクト指向 / 耐久性評価 / 非破壊評価 / レーザー振動計 / はく離欠陥 / AIシステム |
研究概要 |
疲労試験中の損傷過程のモニタリングを自動的に行うコンピュータ援用試験システムの開発を前年度に引き続き実施し、階層的構造、情報隠蔽、モジュール性を有し、人間の思考に近い形でのプログラミングが可能な実験解析ソフトウエア開発プログラミング言語LabVIEWによるシステム開発を行った。直交積層板、疑似等方性積層板あるいはハイブリッド積層板の繰り返し荷重下での耐久性評価試験に開発したシステムを適用し、評価上の困難を伴う項目を洗い出し、AIシステム開発のための指針を得た。 疲労負荷、衝撃負荷等によって生じた層間はく離欠陥の位置・寸法を自動的に推定評価することを目的として、前年度に引き続きVPI(Vibration Pattern Imager)による振動特性評価試験システムの開発を行った。まず、はく離欠陥の存在を探索するため、固有振動数に及ぼすはく離欠陥の影響を実験的に明らかにするとともに有限要素解析を併せて実施し、振動モードの次数とはく離欠陥の検出限界寸法の関係を解明した。さらにはく離欠陥が構造要素の曲げ/ねじり剛性の低下に及ぼす影響を定量的に評価することを目的として、等価板厚の概念を導入し有限要素法を用いたシステム同定解析方法を応用し、実験によって得られた振動特性を解析結果と比較することにより、損傷域での等価板厚を推定した。その結果、はく離欠陥の種類寸法が同じでも積層構成や位置によってはく離欠陥の有害度は異なることを示した。この手法を適用することにより、定量化が困難で主観的評価が入りやすかった複合材料の損傷について一定の指針を得られる目途を得た。
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