研究課題/領域番号 |
04555108
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西村 直志 京都大学, 工学部, 助手 (90127118)
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研究分担者 |
柳谷 俊 日本大学, 短期大学部, 助教授 (00259128)
小林 昭一 京都大学, 工学部, 教授 (90025908)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 欠陥 / クラック / 逆問題 / 積分方程式法 / 弾性波 / 超音波 |
研究概要 |
1.積分方程式法を用いた時間域動弾性クラック決定問題の解法に関する研究、及び逆解析コードのワークステーションへのインストールの研究 2次元、3次元の時間域動弾性クラック決定問題のプログラムを作成することが出来た。これらはポ-タブルのワークステーション上でも十分実用に耐えるほど高速であることが確かめられた。この方面の研究は当初の目標よりも進み、形状自由度の大きいクラック決定問題へ発展した。現在2次元波動方程式の時間域クラック決定問題や、対応する比較的簡単な3次元問題が選点法により解けるようになった。特に2次元問題では形状自由度が大きい問題においてもTikhonovの正則化により安定な解析が可能であることがわかった。今後これらを弾性問題に拡張することと複数クラックの決定問題を扱えるように変更することが課題となる。また、複合材料の非破壊評価で重要になる異方性弾性体の解析も今後の課題である。 2.クラックによる波動散乱の計測に関する研究 ジュラルミン供試体にPZTトランスデューサを取り付けて超音波計測を行った。円形供試体を用い、一つのトランスデューサから超音波を発生して他のトランスデューサで受信するタイプの計測を、クラックが無い供試体でまず行い、同じ供試体にソ-カットを設けて行った同じ超音波計測との比較を行った。Fourier変換により計測データを変位に換算しようとしたが十分良好な結果を得る事は出来なかった。半導体歪ゲージの使用も試みたが十分な感度が得るにいたらなかった。従って3.ではPZT出力をそのまま用いる逆解析法を用いることとなった。今後レーザ計測の利用を検討したい。 3.実データのインバージョンに関する研究 2.で得られた計測結果の統計処理によりクラックの位置をある程度推定する事が出来た。1.の手法そのものの実データへの適用は今後継続して研究を進めたい。
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