研究課題/領域番号 |
04555130
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
交通工学・国土計画
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
杉惠 頼寧 広島大学, 工学部, 教授 (70034410)
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研究分担者 |
藤原 章正 広島大学, 工学部, 助手 (50181409)
今田 寛典 広島大学, 工学部, 助手 (80093730)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 選好意識 / パソコン調査 / ランクロジットモデル / 多項ロジットモデル / 新交通システム |
研究概要 |
本研究は広島市郊外の住宅地域で計画されている新交通システムの導入計画を対象にして選好意識調査を実施し、選好意識データと実際の行動結果の違い、即ち同データに含まれるバイアスを定量的に明らかにし、そのバイアスをできるだけ小さくするような調査手法を開発しようとしている。調査の実施に当っては、パソコン(マイクロコンピュータ)を用いることにし、そのソフトの開発が本研究の主目的である。 平成4年度は選好意識調査のための計算機プログラムを改良し、広島都市圏の北西部から都心に路線を持つバスに乗り込んで交通機関選択に関するSP調査を実施した。この調査でインタビューできたのは28人で、データ数は1人当たり4回質問しているので、112個の回答が得られた。パソコンを持ち込んだバス乗り込み調査に対する評価をSP調査終了後、口頭でアンケート調査した。それによると、従来の調査票記入式調査よりもパソコン調査の方が答えやすいと回答した割合が多く、パソコン調査は被験者の興味を引き、SP調査等の交通調査で十分利用可能な道具になることが分かった。 平成5年度はデータの解析を行なった。まず3つの交通機関の順位付けデータを用いて交通機関選択のためのランクロジットモデルを構築すると尤度比が十分高く、適合度の高いモデルが得られた。さらに、選好順位1位の交通機関を選択するとして多項選択ロジットモデルを構築すると、同じく尤度比が高く、精度のよいモデルが得られた。最後に、現在の交通機関と新交通システムの一対比較SPデータを用いて、新交通システムを利用するかしないかの2項選択ロジットモデルを構築すると、やはり適合度の高いモデルが得られた。以上の結果より、バス乗り込み調査によって得られたデータは十分信頼度が高く、本調査で用いたパソコンプログラムは十分実用性が高いものと考えられる。
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