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1994 年度 実績報告書

中空糸膜分離活性汚泥法の大規模下水処理場への応用

研究課題

研究課題/領域番号 04555137
研究機関武蔵工業大学

研究代表者

長岡 裕  武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (90207986)

研究分担者 米山 豊  (株)荏原製作所, 環境事業本部
綾 日出教  武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60010675)
キーワード中空糸膜 / 膜分離活性汚泥法 / 膜透過流束 / 細胞外ポリマー / 多価金属イオン / チューブラ膜モジュール / 平膜モジュール / ゲル化
研究概要

チューブラ型モジュール,ループ状中空糸膜,平膜固定タイプ,自由タイプの4種類を直接比較することにより,浸漬型膜分離活性汚泥法において,フアウリングによる性能変化が少なく,長期間安定して運転を行えるモジュールタイプの選定を目指した。
エアレーションタンクは塩化ビニール製直方体(400×400×800mm)で有効容積は115Lである。中空糸膜モジュールは,中空糸をループ状にし,末端をまとめたものである。チューブラ-タイプは,気泡が通るように立てて設置した。平膜固定タイプは,四辺が塩ビ板によって固定された平膜を用いるのに対し,平膜自由タイプは,四隅を釣り糸で留めただけであり,膜が揺動するように設置した。
実験は第1期と第2期に分かれており,第1期では中空糸膜,チューブラ型,平膜固定,平膜自由タイプの4種類を,第2期は中空糸膜,平膜固定,平膜自由の3種類について実験を行った。なお平膜は,第1期と第2期で膜間5.0cmから1.5cmに変えた。膜透過水は10分間運転5分間休止で間欠的に吸引を行った。
膜透過流束は、中空糸膜の第1期,第2期およびチューブラ-型モジュールにおいて,実験開始直後から徐々に落ち始め,実験開始後40日目にはほとんど得られなくなった。平膜は固定,自由タイプとも膜間5cmの第1期より,膜間1.5cmの第2期の方が長期安定して運転を行えた。これは、汚泥粘性の違いとも考えられるが,膜間隔の違いに起因しているものと推測できる。また両期間とも平膜自由タイプが最も優れていた。静水中で観測したところ,平膜自由タイプは、四辺の拘束がないため水中で湾曲し,水の流動により緩やかに揺動するため,気泡のあたる位置が常に変化し,付着汚泥の効果的剥離が行えるため,有効膜面積の減少が少なく,膜透過流量が最も優れた結果になった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 新井一仁: "膜分離活性汚泥法におけるモジュール形状および吸引条件の評価" 水環境学会誌. (掲載予定). (1995)

  • [文献書誌] 石上 尚: "水平設置型カ-テン状中空糸膜モジュールによる実下水処理実験" 第31回環境工学研究フォーラム講演集. 70-72 (1994)

  • [文献書誌] 加藤敬幸: "膜分離活性汚泥法におけるモジュール間距離の違いが透過流量に及ぼす影響" 第31回環境工学研究フォーラム講演集. 61-63 (1994)

  • [文献書誌] 加藤敬幸: "膜分離活性汚泥法におけるモジュール形状の違いが透過流量に及ぼす影響" 土木学会年次学術講演概要集. II-B. 1080-1081 (1994)

  • [文献書誌] 新井一仁: "汚泥引き抜きを伴わない膜分離活性汚泥法による実下水処理特性" 第28回日本水環境学会講演集. 326-327 (1994)

  • [文献書誌] 新井一仁: "膜分離活性汚泥法におけるモジュール形状および吸引条件の影響" 第30回環境工学研究フォーラム講演集. 67-69 (1993)

  • [文献書誌] 加藤敬幸: "膜分離活性汚泥法における菌体外高分子量の変化" 第30回環境工学研究フォーラム講演集. 70-72 (1993)

  • [文献書誌] 加藤敬幸: "膜分離活性汚泥法におけるモジュールの違いが透過流量に及ぼす影響" 土木学会年次学術講演概要集. II-B. 1080-1081 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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