研究課題/領域番号 |
04555153
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研究機関 | 八代工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中村 裕一 八代工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助教授 (00112392)
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研究分担者 |
久保田 智 八代工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助教授 (00132671)
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キーワード | き裂制御爆破工法 / 装薬ホルダー / 衝撃波 / 応力波 / 可視化写真観察 / 境界要素法 / 切り欠きボアホール / 応力集中 |
研究概要 |
本研究目的を達成するために、平成4年度交付申請書に記載された研究を行い、以下の成果を得た。 1、爆破エネルギーの効率を高め、高精度のき裂制御を可能にする装薬ホルダーを考案し、そのき裂制御効果を、モルタル供試体と鉛供試体を使用して明らかにした。本法の特色は、衝撃波の集中効果を作り出すくさび形空洞を有する装薬ホルダーを使用することにあり、これによって、装薬孔の孔壁に作用する爆力の作用方向と作用時間の制御が可能になる。モデル爆破実験の結果、この装薬ホルダーはき裂形成位置と進展方向の制御、装薬孔の孔壁の損傷防止、破断作用の向上などにおいて効果的であることなどが確認された。次年度にはこれらの研究成果を基に、き裂制御爆破工法の確立のための実験を進める。 2、爆破現象を写真観察するために、パルス・ルビーレーザーを光源に使用した可視化計測システムを構築した。平成4年度には光学システムに凹面鏡を使用した2面対向法を採用し、これによって、歪の少ない撮影像が得られるようになった。交付金で講入したデジタルストレージスコープとパソコンの使用によって、実験時の光学システムの作動のチェックとデーター解析が可能になった。この可視化システムを使用して雷管の爆破現象や材料中の応力波の挙動の写真観察を行い、本システムの真効性を確認した。次年度には、装薬ホルダーが作り出す爆源近傍の応力波とき裂進展の写真観察を行う。 3、き裂制御のための切り欠きボアホールの有効性を明らかにするために、境界要素法を用いた理論解析プログラムを作成し、静的内圧を受けるボアホール周囲の応力場の数値計算を行い、切り欠き近傍の応力集中を定量的に示した。
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