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1992 年度 実績報告書

新電解法による高比強度Al-Li系合金の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 04555157
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 讓  東北大学, 工学部, 助教授 (80108464)

研究分担者 中井 清之  旭テック(株), 材料開発部, 部長
斎藤 栄  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40134035)
遠藤 守  東北大学, 工学部, 助手 (30213599)
朱 鴻民  東北大学, 工学部, 助手 (40216148)
山村 力  東北大学, 工学部, 助教授 (80005363)
キーワードAl-Li合金 / 溶融塩電解 / 電解製造 / 電極電位 / 電流効率
研究概要

本研究の目的は高比強度Al-Li系合金を、全く新しい方法の溶融塩電解により高品質かつ低コストで直接製造するプロセスの確立である。
平成4年度はAl-Li系合金製造の基礎的条件を確立する事を目的とし、塩化物溶融塩を用いて良好な電解を達成するための諸条件について以下の様な項目に重点をおいて研究を行なった。
先ず、LiCl溶融塩電解浴を用い、溶融アルミニウムをカソード(リチウム析出極)、黒鉛電極をアノード(塩素発生極)として電解を行ない、Al-Li合金を製造した。実験に当たっては、電解製造の安定性を確認する意味で、Li-2.5〜3.0mass%(約10at%)程度とされる実用組成よりもかなり高いリチウム濃度、具体的にはLi-10mass%(30at%)程度までの種々の濃度までリチウムを含有させ、リチウム濃度と電流効率の関係について検討した。研究方法としてはLiCl電解浴を用いた場合の電極反応を解析するため、定電流電解において電流遮断法等を用いて電位測定を行ない、電解進行に伴う合金中のリチウム濃度と電極電位との関連を検討した。
その結果、Al-Li合金を製造する本電解法においては金属Liを製造する場合と比較し、電解電圧が0.3Vも低下する事が明かとなった。これは電気化学的には非常に大きな値であり、省エネルギーは勿論、電圧の低下により副反応が抑止される事を意味し、大きな意味を持つ。また、電流効率はほぼ95%以上と非常に高く、電解は良好かつ安定的に行なわれる事が判明した。この様にLiCl電解浴を用いた場合の電解は極めて満足すべきものであった。
以上の様に、平成4年度は本電解法の基礎的実験を行ない、この方法が基本的に優れた方法であり、Al-Li合金の製造において有力である事を実証した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤 讓 ほか1名: "溶融Al-Li合金中のLiの活量" 資源・素材学会誌. 108. 803-807 (1992)

  • [文献書誌] 佐藤 讓 ほか4名: "溶融塩化物を用いたAl-Li合金の電解製造における電極挙動" 軽金属. 43. 33-39 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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