研究課題/領域番号 |
04555178
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 福久 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (90028994)
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研究分担者 |
下条 哲男 (株)日立製作所, 電子デバイス製造, システム推進本部長(
内山 利光 昭和アルミニウム(株), 開発企画部長(研究員
中田 一博 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (80112069)
牛尾 誠夫 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (80029248)
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キーワード | アルミニウム / 表面硬化 / 傾斜合金化 / プラズマ粉体肉盛法 / セラミックス粒子分散層 / 金属間化合物 / 水素 / ミクロポロシティ |
研究概要 |
本研究はAl合金の耐磨耗性を改善するために、プラズマ粉体肉盛法を用いて基材Al表面に硬い金属間化合物やセラミックス粒子を分散させた複合合金化層を形成し、かつそれら粒子の分散密度を表面に向かうにしたがって増加させ、最終的には最表面に金属間化合物やセラミックスのみの表面層を形成する技術の実用化に向けての基礎及び応用研究を行なったものである。本年度に得られた主要な研究成果は以下のようになる。 (1)平成4年度の研究で選定されたセラミックス(TiC)粒子と金属(Cu)粒子との複合層によりなる傾斜合金化層の形成法に対して、両者の混合率および傾斜率をより精密に、かつ再現性良く制御できるようにするために、プラズマアーク粉体肉盛プロセスに対する検討を行なった。その結果、まずCu添加によりAl-Cu合金化層を形成したのちに、TiC粒子を多層盛法により複合化する方法が最適であることを明らかにした。 (2)このようにして得られた傾斜複合合金化層の組織は基材Alと接する部分ではTiC粒子の分散密度は数%であるが、表面に向かうにしたがって連続的に増加し、最表面では95%にまで達した。しかし、100%TiC層を形成することは困難であった。 (3)傾斜化により、基材Alと接する部分は硬度が低く、表面に向かうにしたがって増加するために、基材と複合合金化層との密着性は極めて優れており、基材/複合合金化層界面での剥離は認められなかった。 (4)Cu合金化層もしくはTiC複合化層の耐摩耗性はそれぞれ基材Alの約10倍程度までしか改善されないのに対して、傾斜複合合金化層の耐摩耗性は基材Alの約100倍まで改善された。 (5)複合合金化層内のミクロポロシティは添加粉末の真空乾燥および肉盛プロセス時のシールド性の改善により防止できた。
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