研究課題/領域番号 |
04555181
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
奥 達雄 茨城大学, 工学部, 教授 (90224146)
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研究分担者 |
黒田 浩二 東洋炭素株式会社, 取締役
衛籐 基邦 日本電子力研究所, 高温工学部, 室長
白石 稔 工業技術院, 資源環境技術総合研究所, 部長
平賀 賢二 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30005912)
車田 亮 茨城大学, 工学部, 助手 (60170099)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 炭素材料 / 複合材料 / 核融合炉 / プラズマ対向材料 / 熱伝導率 / 力学特性 / 金属含浸 / アーク加熱試験 |
研究概要 |
核融合装置または核融合炉のプラズマ対向材料として高温における浸食性を向上させる目的で高温高熱伝導性炭素複合材料の開発研究を行ってきた。まず、黒鉛化温度以上の温度で加熱すること及び加圧黒鉛化することにより、熱伝導率が向上することを確かめた。次に、炭素材料と化学反応を起こさず、かつ熱伝導率の大きい元素として銅と銀を選定し、微粒等方性黒鉛材料(IG-430無含浸材のIG-43SU)及びフェルト系炭素系複合材料(C/Cコンポジット;CX-2002U)にこれらの金属を含浸させ、IG-430+Cu,IG.430+Agなど6種類の金属含浸材料を試作した。試作材の熱伝導率を測定した結果、高温における熱伝導率は予想通り上昇し、温度依存性は小さくなったが、室温において出発材料よりも熱伝導率が小さくなる場合があった。この主な原因として、炭素と金属との界面の密着性のよくないことが考えられた。この点を解決するため、微量のチタンを添加し、密着性をよくすることをねらった。その結果、予想どおり、室温から高温まで熱伝導率が最初の材料より上昇し、かつ温度依存性も減少した。これらの材料について、アーク加熱試験とかたさ試験により熱伝導性と力学特性を評価し、それらの相関性を検討した。その結果良好な相関性があり、力学特性から熱伝導性を推定できることを明らかにした。 チタンを添加した結果、銅とチタンの化合物(CuTi_2)と炭化チタン(TiC)が炭素と銅との界面にみられ、これによって炭素と銅との密着性がよくなり、その結果、熱伝導率も改善されるものと推論された。
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