研究課題/領域番号 |
04555190
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研究機関 | 群馬工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小島 昭 群馬工業高等専門学校, 工業化学科, 教授 (40042593)
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研究分担者 |
太田 道也 群馬高専, 工業化学科, 講師 (40168951)
大手 丈夫 群馬高専, 電気工学科, 助教授 (80042604)
古川 茂 群馬高専, 土木工学科, 助教授 (60042595)
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キーワード | セメント / 材料設計 / 水和凝結反応 / 炭素繊維 / 繊維強化コンクリート / ニューセメント / 耐酸性 / 光沢度 |
研究概要 |
セメントは古くから建築構造物用の素材として、使用されている。このセメント系材料に、新しい機能性を付与させ「たニューセメント材料」の創出を目的とした。そのためには、セメントの水和凝結反応を精密に制御することによって、下記に示す新しい機能性をもつ「ニューセメント材料の創出」を検討した。 1.光反射性セメントの製作 ポルトランドセメントと水との反応を、ペーストの撹拌状態、反応量および比率、触媒(反応速度調節剤)の種類および量、温度、凝結条件などを精密に制御した結果、焼成したタイルと同程度の光沢度90を有する、光反射性のセメント硬化物が得られた。セメント硬化物の機械的強度と表面光沢度の測定、X線回折分析による結晶構造の解析、SEMによる表面観察などを行い、「製造条件」-「構造」-「機能」の三者関係を確立させた。 2.ニュータイルの製作 光反射性セメント板表面の光沢度は、焼成タイルと同程度であったが、曲げ強度(8MPa)は不足していた。この点を改善するために、炭素繊維製メッシュ状織物による強度補強を行った。この織物を、光反射性セメント板の内部に3層配置した結果、20MPaの曲げ強度を示した。この強度は、焼成タイルの同程度であった。また、典型的な脆性破壊であった破壊形態は、織物を配置することによって、高いタフネスを示すようになった。 3.耐酸性セメント材料の製作 セメントの硬化凝結条件を制御し、緻密な水和凝結構造表面をもつセメント供試体を製作した。長期的耐酸性については、現在屋外暴露試験中である。
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