研究課題/領域番号 |
04555207
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
和田 正徳 鳥取大学, 工学部, 教授 (30029053)
|
研究分担者 |
浜崎 敝 鳥取大学, 農学部, 教授 (40032081)
中島 路可 鳥取大学, 工学部, 教授 (40025987)
早瀬 修一 鳥取大学, 工学部, 助手 (50238143)
撰 達夫 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60032025)
|
キーワード | 生物活性 / 抗菌性 / アルキルチオホスホニウム塩 / アルコキシホスホニウム塩 / アルコキシアルソニウム塩 / アルキルセレノホスホニウム塩 / 光分解性 |
研究概要 |
〔Φ _3P-SR〕X〔R=Bu.CH_2Ph:X=Cl.Br.I〕に高い抗菌性があることが見いだされた。しかし、マウス(オス)に対する急性毒性テストの結果、LD_<50>が経口投与では約500mg/kgと普通物であったが、静脈注射では約5mg/kgと毒性も高いことが分った。現在、低毒性の抗菌性化合物を見出す為に各種誘導体の合成を行っている。 Φ _3PO〔Φ=2.6-(MeO)_2C_6H_3〕はジアルキル硫酸や過剰のヨウ化アルキルと反応してアルコシキホスホニウム塩〔Φ _3P-OR〕Xを生じるが、〔Φ _3P-OR〕Iは不安定で溶液にするとヨウ化アルキルを解離し易い。(Φ _3As-OR〕Iは熱的には安定であるが、酸存在下で〔Φ _3As-OH〕Xに分解し易い。 Φ _3M(M=P.As.Sb)はPh D23 D2Pよりはるかに求核性に優ぐれている。Φ _3Sbでさえ反応速度はPh_3Pの5倍強もあり、臭化アルキルと反応して4級オニウム塩〔Φ _3M-R〕Xを生成する。 Φ _3PSeはセレンを解離しやすい。特に酸の在存で直ちに脱セレンして3級塩〔Φ _3P-H〕Xを生じる。PhΦ _2PSeも同様に酸により分解するが、Ph_2ΦPSeや(2-MeO-C_6H_4)_3PSeは安定であった。一般にΦ基を有する3級ホスフィンほどP=Se結合が弱くなり、逆に求核性は高くなる。Φ _3PSeはハロゲン化アルキルRXと容易に反応するが、アルキルセレノホスホニウム塩〔Φ _3P-SeR〕Xの他にアルキルホスホニウム塩〔Φ _3P-R〕が副生する。他方、PhΦ _2PSeは〔PhΦ _2P-SeR〕Iをほぼ選択的に生じ、Ph_3PSeは反応しなかった、〔Φ _3P-SeR〕Xの中には熱や光、塩基で分解するものが多く、詳細は現在検討中である。 〔Φ _3P-SeR〕Xもチオール(例えばΦSH)と反応するが、〔Φ _3P-SR〕Xと異なり、室温で無触媒で反応して〔Φ _3P-H〕ClとΦSSeCH_2Phを生成する。
|