研究課題/領域番号 |
04556002
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
平岡 洋一郎 (佐藤 洋一郎) 静岡大学, 農学部, 助教授 (20145113)
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研究分担者 |
松浦 誠司 (株)トーホフ, 主任研究員
大村 三男 農水省果樹試, 興津支場, 室長
森島 啓子 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 教授 (70000247)
中村 郁郎 岩手生物工学研究センター, 主席研究員
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キーワード | DNAマ-カ / プライマー / 作物 / 生態型 / イネ / そ菜 / 果樹 |
研究概要 |
本年度は最終年度であるので、それぞれの材料についてまとめを中心に研究を遂行した。稲では昨年に引き続き野生稲の多年生型と1年生型、栽培稲のインディカとジャポニカを区別するマ-カの選抜を行ったが、力点を市販のいわゆるランダムプライマーにおきその有効性を検討した。ランダムプライマーは班員中村が考案し開発した12マ-のプライマーで、(株)ベックスより市販されている。12マ-のプライマーによるインディカ、ジャポニカの判別は10マ-のランダムプライマーと比べて特に劣るとは言えなかった。またバンドパターンの再現性が高くなった。かんきつでは、PCR法で得られたバンドパターンの遺伝様式の検討を行った。多くのバンドは雑種後代でメンデル式の分離を示し、いわゆる古典的な意味での遺伝子として扱って良いことが示された。そさいではひきつづききゅうりの雌雄を早期に判別するためのマ-カの確立と判別システムの開発を進めた。雌雄判定は多くの作物で有効なので将来他の作物にも適用できるかどうかの検討を行いたい。PCR法による近交系や生態型の判別にPCR法が有力であるが、バンドパターンの再現性を高めることが必要である。その一つの方法は、PCR法で増幅されたDNA断片の配列情報をもとに、当該断片だけを増幅できるプライマーを開発することである(STS化)。今年度中村はその方法の開発にあたりほぼ目標を達したが、技術的な問題で改善の余地が残されており将来にわたって検討を続ける。
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