研究課題/領域番号 |
04556003
|
研究機関 | 宮城県農業短期大学 |
研究代表者 |
斎藤 満保 宮城県農業短期大学, 農業科, 助教授 (50196010)
|
研究分担者 |
富樫 千之 東北大学, 農学部, 助教授 (00105181)
松森 一浩 東北大学, 農学部, 講師 (00181793)
後藤 雄佐 東北大学, 農学部, 助手 (80122919)
|
キーワード | 成苗 / 薄播苗 / 播種精度 / 加温出芽 / 無加温出芽 / 欠株 |
研究概要 |
1播種に関して:手動式均一播種機(平成5年購入)と条播機を用いると、40g程度の播種量でも条毎の粒数バラつきを極めて小さく播くことが可能であつた。しかし実際に田植え機械で掻き取り操作を行つたところ、田植え機械の横送り回数を播種条数と同一にしたにも拘らず、隣の列からの苗を掻き取る株数割合も15〜30%もあつた。同様に、各条の掻き取り位置を苗マットの端からの距離でみると、5段目(各条での5株目の掻き取り位置)で、条により1.5〜2cm程度の差が生じた。これは掻き取り1回分の奥行きの大きさを上回つた。このため、実際に田植え機械で掻き取つた時の1株本数のバラつきは、播種のバラつきから推測した理論上(設定上)のバラつきよりも大きなものとなり、このことは薄播き時の欠株防止を考えるうえで重要なポイントと考えられた。 2出芽時の加温に関して:40g均一播きをして、出芽時の加温日数(1日および2日)と光条件(明と暗)を組み合わせ育苗した(平成5年育苗機購入)。苗の各形質のバラつきは加温、無加温の差はほとんどなかつた。一方、葉齢は光条件より加温日数の影響を受けたが、いずれの区とも無加温区の葉齢よりも少なかつた。 3播種密度と苗質、生育との関係について:40g播きで5.6葉程度まで育苗した。移植時にほぼすべての苗で2号分げつを有してそのほとんどが有効化し、収量を構成するうえで重要な役割を持つ分げつと思われた。 4欠株の影響について:成苗1株2本手植えで、欠株が生じたときの周囲の株による補償能力(平成5年度は大冷害であつたので、補償能力を籾数により判定した)から推測した欠株の許容範囲は約11〜20%となつた。 1.の手動式均一播種機と条播機で播種したときの欠株率(1株本数を2本に設定した)は、それぞれ約5.5〜10.5%程度なので、これらの播種機を利用すれば補植をしないで済む可能性がみられた。
|