研究課題/領域番号 |
04556004
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
池田 英男 大阪府立大学, 農学部, 教授 (00081547)
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研究分担者 |
犬伏 芳樹 大塚化学(株), 鳴門研究所, 課長
寺林 敏 京都府立大学, 農学部, 講師 (70155472)
糠谷 明 静岡大学, 農学部, 助教授 (10109134)
篠原 温 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (30015903)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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キーワード | 栄養診断 / 汁液分析 / sap分析 / 無機要素濃度 / トマト / メロン / バラ |
研究概要 |
我々人間の場合には、尿や血液などを試料としてかなりの程度厳密な健康診断を成しえる技術が、既に開発され利用されている。本研究は、植物の栄養状態の診断のために、上記人間の場合と類似の方法を開発しようとするものである。すなわち定期的に作物の葉柄や新梢等の組織をサンプリングして、これから汁液を採取し、その中の遊離の無機要素濃度等を測定して、試料採取時点(外観的な異常が発現する以前)での植物体の潜在的な栄養状態を評価する方法を開発しようとするものである。 平成4、5年度の2年間で、ルーチンワークとしての試料の採取法、保存法、調整法、分析の条件などはおおむね基準化できた。またトマトなどについては、栽培時期や生育段階での変化、品種間差などについても検討を加え、診断の基礎試料を得ることができた。 平成6年度には、冬季に最低気温の影響を検討し、さらに汁液中無機要素濃度の季節間差についても検討した。栽培環境の影響としては、ほかに培養液の無機要素の濃度や欠乏がトマトの生育や汁液中無機要素濃度におよぼす影響、養液栽培の方式が異なる場合のトマトの生育や汁液中無機要素濃度におよぼす用水中の塩類濃度の影響等についても検討した。同時に、実際に栽培を行っている農家の中で成績優秀な者を選定して、1年間にわたって経時的に試料を集め、肥培管理と作物の生育、汁液中の無機要素濃度、果実収量等の関連について調査した。この時、圃場での試料採取位置によるデータのばらつき度合いについても検討した。ほかに、汁液分析による栄養診断技術を苗質の評価や、トマト果実の品質評価に利用することについても検討した。ミツバやバラについても検討し、栄養診断のための汁液中無機要素濃度の適正範囲を提案した。
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